第5回授業 深層文化と自文化中心主義について

 

 ゴールデンウィーク明けからゼミ生は大忙しで、ブログの更新が止まってしまって失礼しました。今後、連休明けの活動記事を急ピッチで更新していきます!

 今回は59日の授業報告です。

 今回の課題図書は「深層文化と残念な結末」についてです。その中でも特に自文化中心主義がどのような影響を与えてしまうのかについて考えました。

 

 まず深層文化と言われて皆さんはぱっとイメージができますか?簡単に説明すると目には見えない文化のことです。この対義語に表層文化、目に見える文化が存在します。例えば、日本では家に上がるとき靴を脱ぐという表層文化がありますが、その深層には神道が深く関係しています。これが深層文化です。

 

 次に今回の本題の自文化中心主義についてです。この言葉も聞きなれない言葉で、イメージが難しいと思います。私も勉強する前はいったい何なのかわかりませんでした。ですが、よく学んでみるとそこまで難しい内容ではないのです。

 

自文化中心主義とは、自分の属する民族(文化)の価値を基準に、他の文化を判断、評価する考え方のことを指します。そして多くの場合、自分の所属する文化が他よりも優れていると思う傾向も不随するそうなのです。みなさんがイメージできるように、私の体験を例に説明しようと思います。

 

私が中学二年生の頃、アメリカ人の親戚が家に来たことがありました。私は彼と会うのが初めてだったのですが、彼は家に着くなり靴を脱がずに私の家の中に入ってきました。私はこの時、口に出しはしなかったものの、「人の家に勝手に靴で上がってくるなんて、なんて無礼な人なんだ」と思いました。初めて会ったということもありますが、靴を脱がないという行為によって私は完全に彼のことを「常識がない人」と評価してしまったため、打ち解けるのにかなり時間がかかってしまいました。

 

この時の私はまさに、日本人の「家にあがる時は靴を脱ぐのが常識」という自文化を基準に相手を評価し、相手の行動の意味などを知ろうともせず、一方的で否定的な評価をしてしまったのです。しかし「家の中では靴を脱ぐ」というのは、私の属する自文化での価値観であり、アメリカの地域によって家の中でも土足で生活する家庭も多く存在するのです。私は彼の行動の裏側にある文化や意味などを考えずに評価し、さらにはその1つの文化の違いだけで、彼の全てを否定的に評価してしまったのです。

 

彼と打ち解けて気がついたのは、彼がとても良い人で心優しい人であるということです。

もしもあの時、彼が私の親戚ではなくただすれ違っただけの他人だったら、私は常識がないと感じた彼と打ち解けるどころか、打ち解けようとすら思わず、今でもずっと常識がない人という偏見を持ち続けていると思います。このように自文化中心主義で否定的になってしまった時、その気持ちをずっとそのまま持ち続けてしまうと、差別や偏見に繋がり兼ねないのです。

 

今回の授業で学んだことは、自分が考える判断や評価の基準は、自分の属している文化の中での基準であり、他者には他者の属する文化の基準があるということです。他者の価値観を理解できるかできないか、許せるか許せないかは人それぞれが決めることです。がしかし、鼻から否定せず、相手の行いや発言の真意が何なのかを考え、まずは受け止め、理解しようとする姿勢が大切なのかもしれません。

 

 

文責 塚本空良 淺井初音

第4回授業 クリエイティヴィティとはなにか

 みなさんこんにちは、関ゼミです!GWの真っただ中の5/2、関ゼミはいつも通りの授業が行われました。教室に集まった時のゼミ生は心なしか疲れ気味のように見えましたが、始まった途端みんなにスイッチが入り、とても熱い内容になりました。


今回の課題図書は、「クリエイティヴィティ-フロー体験と創造性の心理学-」の第一章「舞台設定」でした。クリエイティヴィティ=創造性、今回はその「創造性」の正体について真剣に考えました。


創造性と聞いてどのようなイメージを持ちますか?私は、あるとき突然パッとひらめいて、そのひらめきは今後の人生を大きく動かすもの、というイメージを持っていました。しかし、この本の冒頭に書かれていたのは思いもよらぬものでした。


『真に創造的な業績とは、暗闇で電球が点灯するような突然のひらめきによってもたらされるものではなく、長年の努力の結果なのである』


私が考えていたものと真逆でした!創造性とは長年の努力の結果からもたらされるもの。そして、チャンスが巡ってきたことに気がつくことと、そのチャンスを逃さずすぐに対応できる力があることが重要なのです。努力を継続している最中にやってくる運を掴み取る!ということです。


さて、この創造性を達成するためには、強い心理的エネルギーが必要となってくるそうです。さらに「心理的エネルギー」を充電するためには、有名なマズローの欲求5段階の内下位欲求(生理的欲求、安全の欲求、所属と愛の欲求、承認の欲求)をある程度満たしていないと難しいのだそうです。言い換えれば、創造性に富んでいる人は、これらの欲求をすべて満たすことができているので幸せな人が多いということにもなるようです。心が疲れてしまうと、何に対しても創造的にものごとに接することができなくなってしまいます。ですから、楽しいことや、好きなことに没頭することがとても大切です。周囲の環境を変えるのも、心理的エネルギーを溜めるのに効果的だそうです


心にエネルギーが十分にあると人は自己実現に向けて歩み始めます。創造的な業績を残したいと行動する時は、常に自分の能力よりも少し難しいと感じる環境に身を置くことも必要です。だからといって、難しい環境で努力をずっと続けるのは、とても大変ですよね。でも、もしそれが自分の好きな分野だったら、好きなことを頑張り続けるのは難しくてもチャレンジできるかもしれません。そして好きなことを長く続ければ続けるほど創造性は増していくようです。時に、その歩みの中で、新たな考え方や視点と出会うことがあります。これが「文化の交差点」です。その異なる文化と交差し新しい発見や達成が得られると、「心理的エネルギー」がさらに強烈に充電されるのだそうです。


これらの創造性を獲得するまでの過程を、本書では天文学者であるヴァン・ルビンの発見を例として挙げています。私の拙い技術での要約ではありますが、ご覧ください。


------------------「天文学者 ヴァン・ルビンが創造的な発見をした話」---------------------


ヴェラ・ルビンは、1つの銀河に属する星が全て同じ方向に回転してはいないこと、つまり星の軌道は同じ銀河面上を時計回りか反時計回りのいずれかの方向で回転しうるという発見に貢献しました。彼女は最初おとめ座銀河団の中にある銀河の研究をしていて、その研究を進めていくうちに銀河の中心部分で非常に早い回転や小さな円盤状態といったあらゆる銀河の不思議にはまりこみます。彼女は興味を持った14の銀河について論文を書くことにしますが、それらの中にさらに興味を惹かれる1つの銀河がありました。1989年と1年後の1990年に、その1つの銀河のスペクトルを撮影し、計2つのスペクトルを分析に利用しました。しかし、研究の結果を出すものの、根拠が不十分な部分が多く、その時は結論まで至りませんでした。その後、1人論文制作に取り掛かる彼女ですが、やはり2つのスペクトルでは十分ではないと考えた彼女は、2年後の1992年に新たにもう1回撮影をしようと決めたのです。その時、彼女はこれまでの分析に利用していた2つのスペクトルを、今度は偶然見比べました。彼女はそれらの何とも言えない独特なところにひっかかり、そのスペクトルをスケッチしました。そして突然彼女は全てを理解し、この発見に辿り着いたのです。彼女がひらめきを得るまでには、彼女の学者として、そして最初のスペクトルを撮影してからの長期にわたる努力がありました。そして、2年後に偶然2枚のスペクトルを見比べた時に感じた言葉で表せない違和感を見逃さなかったのです。なにより彼女自身は学者としての自分の役割に価値を見出していて、発見はいつもすてきだと語っています。彼女のこの経験は、長年の努力の結果、運、心理的エネルギーの充実さ、といった創造性の生れるプロセスが良く現れていますね。

-------------------------------------------------------------------------------------------------------------------



創造性(クリエイティヴィティ)には、長年の努力と運を掴み取る力が必要不可欠です。努力し続けるには、自分がそのことに価値をどれだけ見出せるか、どれだけ好きか、それによってどれだけの発見や達成感などの心理的エネルギーが生み出されるかがカギとなるのかもしれません。


関ゼミでは一体どんなクリエイティヴィティが生れるのでしょうか。

 

今回のオフショットは、熱いディスカッションが終わった後のリラックスタイムです!それではまた次回のブログでお会いしましょう!

 

 

文責 コミュニケーション学部3年 淺井初音


第3回授業 多文化世界について 

関ゼミのブログをご覧の皆さん、こんにちは。 今回のブログは、第3回のゼミで行ったことの報告をさせていただきます。

  今回授業の最初に行ったことは、先生から出されていた課題図書についてです。みなさんは本を読むことは好きですか?ちなみ僕は好きです。自分の知識を広げられるのはとても面白いですからね。 

  今回の本は「Cultures and Organizations: Software of Mind(訳書)多文化世界―違いを学び未来への道を探る/岩井八郎,岩井紀子」です。この本の一部を元に「文化は、遺伝子的に引き継がれていくのか、それとも、生まれ育った環境から学習していくのか」などの異文化についてディスカッションをしました。この本は今まで考えてこなかった分野であったので、新しい発見が多くありました! 

 例えば、人のメンタルプログラミング(どのように考え、感じ、行動するかという全ての人にある固有のパターン)についてです。メンタルプログラミングと聞くと難しく聞こえるかもしれませんが、実はこれは皆さんも聞き馴染みがあるであろう3つのレベルで形成されています。その3つのレベルをピラミッド型に当てはめると、土台に「人間性」、中間に「文化」、そして一番上に「パーソナリティ」とあります。 

 人間性とは、『全人類に共通するもの』であるそうです。その人間性にも、遺伝によって受け継がれているものと、普遍的なこと(恋をする、悲しくなって泣く、大まかな善悪など)の2種類があります。本書にはこう書かれています。

『恐怖、怒り、愛情、喜び、悲しみ、恥を感じる能力、他人との付き合い、遊び、体を動かしたいという欲求、環境に注意を払い、自分が見聞きしたことを他の人と語り合う能力は全て、メンタルプログラミングのこのレベルに属している。しかし、これらの感情をどのように処理し、どのように表現するかは、それぞれの文化の中で修正される』 

 要するに、メンタルプログラミングの根本には、遺伝や人間としての普遍的な感情がありますが、それがどのように処理されたり、表に出されるのかというのには、文化が関わってくるということなのです。 

 文化というのは、『考え方、感じ方、行動の仕方のパターンを総称するもの』だといいます。関ゼミにある文化といえば、ネパール研修であったり、絶対に授業時間内に活動が終わらず毎回延長する、といったことが挙げられます。これらの文化は2008年からの関ゼミの活動によって時間をかけて徐々に当たり前となってきました。このように、文化というものは長い時間をかけて、その集団にとって当たり前になっていくということなのです。 

 そして、パーソナリティ。パーソナリティとは、『その人に特有の遺伝子によって受け継がれた特性と生後学習された特性の両方に基づいている』とのことです。人間性や文化、さらには生まれてから自分で経験したことが影響され、パーソナリティが形成されるのです。パーソナリティがなにかイメージが難しいと思った方は、「性格、人格、個性」と考えて頂くと良いかもしれません。パーソナリティは他の2つのメンタルプログラミング(人間性、文化)とは違い、他者との共有がされない部分です。共有はされないのですが、文化の影響によって変容しやすいという要素を持っているので、最も変化のある部分であるということです。 

 この話題が始まる時、関先生が唐突に 「人間はひとりで生まれて、ひとりで死んでいく。という言葉についてどう考えますか?」 と私達に問いかけました。この言葉、瀬戸内寂聴さんも生前に言っていたのをテレビ番組で見たことがあります。これは、そうである部分とそうでない部分があり、そうでない部分がとても重要なのです。人は生まれた後で他の人と生きていくからなのです。その中で、私達には本気で関わりたいと思う存在にめぐり逢います。本気で関わるということは、深く知るということ。深く知ることができればその人と繋がることができる。繋がれることができれば、共有できるということなのです。共有するというのは、自分と誰かが同じ綺麗な景色をみて「感動」という感情を共有するのではなく、お互いが感動を共有できている、そのことに、感動するこということなのです。 

 これは、今回のゼミのたった一部。これに加えて、価値観などの要素もあるわけです。これらのことをよく理解していくと、「価値観が変わった」という言葉を容易に使うことができなくなったり、たとえ日本人同士であっても、気を許せる友達がいることにすごい奇跡を感じることができたりしてきます。そこに気がつくことができるのがこのゼミの楽しいところなのです。 

 今月のゼミは今回で終わりです。5月には大きなイベントがあります。それは!合宿です。そろそろ本格的に話を進めていきます。今回、ゼミの最後に、自分たちが今どの程度の英語力なのかを試すためにテストを行いました。今後私たちの英語力を伸ばすために必要な試験でした。結果はどうであれ、8月に向けて一生懸命頑張りたいと思います。 最後までご覧頂きありがとうございます。それではオフショットを添えて、また次回! 

参考文献:Geert Hofstede, Gert Jan Hofstede, Michael Minkov /Cultures and organizations : software of the mind(訳書)岩井八郎,岩井紀子(2013)「多文化世界―違いを学び未来への道を探る」 

 文責 2年 塚本空良 3年 淺井初音

2023年4月11日 関ゼミ新学期スタート!

関ゼミブログをご覧の皆さん、お久しぶりです。
1月に最後の投稿をしてから3か月程経ってしまいました。

関ゼミは先週4月11日から2023年度の活動を開始しました。


本日のブログは、初回(4月11日)と第2回(18日)に行われた授業の報告と、第1期(4月~7月)活動方針について紹介させていただきます。

活動初回である11日。関ゼミが行われる教室には、
継続生の3年生が2名、2年生が3名、計5名のゼミ生が集まりました。さらに2回目の18日に新たにもう1名2年生が加わり今年度のゼミ生は6名に決定しました。

「多様な他者との交流を通じたセルフリフレクション」

この関ゼミの方針に魅力を感じた学生達、一体どんな強者なのだろう。特に関ゼミを選んでくれた2年生たちには、今後の活躍を期待するばかりですね。





初回と第2回は主の第1期の活動の軸を話し合いました。

今年度、日本政府および東経大におけるコロナウイルスの感染対策が緩和したことにより、制限されてきたゼミ活動もここで再開できるものが増えてきました。

そして遂に、関ゼミの要であるネパールでの研修が再開する可能性がとても高いことが分かりました。今まで8回ネパール研修を行ってきた関ゼミ、コロナ禍の荒波を乗り越え、ようやく待ち望んでいた活動に近づくことができそうです。

8月を予定しているネパール研修ですが、これを成功させるカギとなるのは、私達ゼミ生がとにかく仲良くなる(他者を知る)ことなのです。

互いの交流を深めるために、今年はゼミ合宿も行うことに決定しました。
ネパールでの研修中、恐らく私たちはカルチャーショックに戸惑い、悩みながら生活をしていくこととなります。
その期間、お互いに支え合い、協力し合い、
なんでも相談できる仲であるために、
これが今回のゼミ合宿の1番の目的となります。
さらに、ゼミ生同士の交流は異文化交流や
異文化理解を学ぶ良い機会でもあります。
異文化とは、なにも国と国などの大きな文化間だけに存在するものではないのです。
今回のゼミ合宿で交流する私達ゼミ生の間にも小さな異文化があります。「異文化」を「異文化理解」に繋ぐプロセス(自己開示や文化的ステレオタイプ)といった異文化理解の根本にも目を向けて考える、そんなゼミ合宿になると期待しています。

そして、ネパール研修で最も大きく立ちはだかるのは、「言語の壁」です。しかし、今年度の関ゼミには最強の味方が登場してくれました。
関先生のTA、ベトナム人のマイリーさん(上智大学大学院生)です。マイリーさんは、授業内外で私たちの英語学習に協力してくださります。
具体的には、毎回の授業の後半で、英語のみで議論をする英語交流の時間を設けています。
初回では英語での自己紹介、
第2回ではbody languageについて英語で意見交換をしました。今後さらに英語での取り組みを増やし、限られた時間の中で、最大限ネイティブな英語を身に着けたいと考えます。

さて、新学期一発目のブログだからと張り切って書いてしまいましたね。
最後にこの話をして終わりましょう。

「クリエイティビティ」とは何か、ということについて。
私達が関ゼミでの活動を終える時、私達にはクリエイティビティが身についているはず。
関先生がゼミの中でおっしゃった言葉です。
それは、単に新しいものを創造することではなく、面白くない状態を面白くできる、とにかくアイディアが溢れ出すといったクリエイティビティであり、関ゼミではそんな自己成長が期待できるのです。

今年度の活動で、ひとりひとりがどのように世界を見てセルフリフレクションをしていくのか。
その答えに辿り着くヒントがそこら中に散らばっている、関ゼミはそんな面白いゼミなのかもしれません。

今後の活動、どうぞお楽しみに。

(文責:コミュニケーション学部 3年 淺井)




2023年 1月17日 2022年度関ゼミ最後の日!

  2022年度最後の関ゼミ。過去最少人数で行われた、異例の関ゼミも今日で最終日を迎えます。このように書くと、少ししんみりするかもしれませんが、私たちゼミ生はそんなことよりも、

「今日は何をするんだろう。」

の一言に尽きました。そう、最後の最後まで関ゼミは何をするのか分かりません。

 関先生が到着して早々、

「今日は何をするんですか?」

と問いかけます。これぞ、学生主体の関ゼミならではの光景です。

 とりあえず、近況報告から。といいつつも、4人のゼミ生のうち、2人は今年で関ゼミが最後です。日本一周や、留学など大きな目標を話して下さいました。

 それでも、今日は何をするのか一向に掴めないままです。そのため、何か形に残そうというアイデアを元にまずは動画を回し始めました。そのまま話し合いは進み、来年度のゼミの話題になりました。

 今年の反省点として、たくさん努力をしていたのにそれが多くの人に伝わっていなかったので、来年はもっと公開するゼミにしようとなりました。

 その中で、関先生が最近始められたTik Tokが2間万再生を記録していると知り、関ゼミもTik Tokを初めることになりました。

 早速、帰り道に関先生へのインタビューを撮影です。インタビュアーには2年の戸崎が任命。あたふたしながら、撮影を開始するも、事前準備が0の状態で臨んでしまったので、グダグダな映像に。準備の大切さを思い知らされました。

 その時に、先輩がいないとここまで自分は無力なのだと、とても先が思いやられました。これまでの偉大な先輩方の努力を身に染みて感じると共に、来年は自分がそんな先輩になれるようにと決心した、ゼミ最終日でした。

(文責:経済学部2年 戸崎)


 

2023年 1月10日 野島 萌子様による講演会

  皆さま、あけましておめでとうございます。今年も関ゼミをよろしくお願い致します。

 さて、2023年の関ゼミ、第一回目は野島萌子様をお呼びしての講演会です。話はおよそ1か月前に遡ります。

 「野島萌子さんという方がいますよ。」

 ゼミ研究報告会が終了し、ラストは講演会をしようと話していた時、そのお名前を関先生の口から初めて聞きました。大変失礼ですが、その時点では関先生とのご関係も分からなかったため、全くと言っていいほど、どんな講演会になるのか予想できませんでした。

 2022年に一度、垣見一雅様をお呼びして、講演会を行いましたが、その時は関先生が大きくご協力して下さいました。

 「今回、私は海外へ行ってしまうので、ゼミ生のみでこの講演会を実現させて下さい。」

 今回は事情が違う、その一言で感じました。残り2回にあたる講演会は、ラストの締めくくりに相応しい、チャレンジのようなものでした。

 その日から、メールでのやり取りが始まり、ZOOMでのミーティングなど、野島様もお忙しい中、この講演会に向けて準備を重ねてきました。

 そして、1か月に及ぶ準備期間を経て、とうとう本番です。1年生が参加者として、来て下さり、メンバーは揃いました。野島様がプレゼン形式で、ご自身の半生について発表して下さり、その後の質疑応答も活発でした。

 全体の感想としては、大成功だと感じています。しかし、宣伝や、段取りなど野島様が関与されていらっしゃらなかった部分に関しては大きな課題でした。なので、本当に野島様に感謝してもしきれない、そんな講演会でした。

 次回は現メンバーでは最後の関ゼミとなります。そのため、こちらのブログでは今年度の振り返りをしたいと考えています。ぜひご覧下さい。


  Happy New Year everyone! We look forward to your continued support of the Seki Seminar this year.

 The first lecture of the Seki Seminar in 2023 will be given by Ms. Moeko Nojima. The story goes back about a month ago.

 There is a person named Ms. Moeko Nojima.

 After the seminar report meeting was over, we were talking about having a lecture for the last session, and that was the first time I heard that name from Seki-sensei's mouth. With all due respect, at that point, I had no idea what kind of lecture he was going to give, as I had no idea of his relationship with Dr. Seki.

 I invited Mr. Kazumasa Kakimi to give a lecture once in 2022, and at that time, Dr. Seki greatly helped me.

 This time, I will be going abroad, so please make this lecture possible with only the seminar students."

 I felt with that one word that the situation was different this time. The remaining two lectures were like a challenge, a fitting conclusion to the last one.

 From that day on, we began exchanging e-mails, meeting via ZOOM, and other ways to prepare for this lecture, despite Mr. Nojima's busy schedule.

 After a month of preparation, the event finally got underway, and the first-year students came to participate. Mr. Nojima gave a presentation about his life in the form of a presentation, which was followed by a lively Q&A session.

 Overall, I feel the event was a great success. However, there were some major issues that Mr. Nojima was not involved in, such as publicity and arrangements. Therefore, I really can't thank Mr. Nojima enough for the lecture.

 The next seminar will be the last Seki Seminar with the current members. Therefore, I would like to review this year's seminar in this blog. Please take a look.


(文責:経済学部2年 戸崎)




2022年 12月20日 関ゼミのオープンゼミ開催!

  先週、オープンゼミについてのリハーサルを行い、とうとう本日オープンゼミを行いました。

 まず、関先生から関ゼミとは何なのか、ホームページを元に説明がありました。ホームページには関ゼミの全てが掲載されています。みなさんもぜひご覧下さい。

 そして、「自己探求」へと移ります。これが、今回のオープンゼミのメインの部分で、ゼミ長の堀内さんからスライドを用いての発表がありました。その内容は衝撃的かつ、関ゼミで得られることの全てが詰まった、素晴らしいものでした。

 途中、「超ゴミ大学生ライフ」や「20単位落とすwww」というようなスライドもありましたが、最後にはとても大切なメッセージが込められていました。

 発表が終わり、見学に来て下さっていた方にもお話をお聞きしました。

 この話している空気感。正に、関ゼミそのものでした。結果的にゼミの雰囲気が一番分かるオープンゼミになったと思います。

 今回、残念ながらオープンゼミにお越し頂けなかった方や興味を持たれた方はまず、ホームページをご覧下さい。そして、気軽にTwitterやInstagramのDM機能でメッセージをお送り下さい、いつでもすぐに対応致します!


 Last week, we had a rehearsal for the open seminar, and we finally held the open seminar today.

 First, Prof. Seki explained what the Seki Seminar is based on the website. The website contains everything about the Seki Seminar. Please take a look.

 Then, we moved on to "self-exploration. This was the main part of this open seminar, and the seminar leader, Mr. Horiuchi, gave a slide presentation. The content of the presentation was both shocking and wonderful, containing everything that one can gain from the Seki Seminar.

 There were some slides along the way, such as "The life of a super trashy university student" and "Dropping 20 credits on the WWW," but in the end, the presentation contained a very important message.

 After the presentation was over, we talked to some of the people who had come to observe the event.

 The atmosphere of this talk. It was truly the Seki Seminar itself. As a result, I think this was the open seminar that gave the most insight into the atmosphere of the seminar.

 For those who unfortunately could not make it to the open seminar this time or who are interested in the seminar, please visit the website first. And feel free to send us a message via the DM function on Twitter or Instagram, and we will respond as soon as possible!

(文責: 経済学部2年 戸崎)

2022年12月16、17日 「マルチカルチュラルフェスティバル」

  12月16日と17日の2日間に渡って行われた「マルチカルチュラルフェスティバル」にご参加、ご観覧頂いた皆様、誠にありがとうございました!

 このブログから読み始めた方は、「マルチカルチュラルフェスティバルって何?」「関ゼミが何かイベントをやったの?」と多くの疑問をお持ちの事でしょう。

 質問に答える形で説明すると、このイベントは、様々な国、大学と協力をしながら行う、「多文化共生」をテーマにしたものです。

 ちなみに、この「多文化共生」という言葉は関ゼミでも重要なキーワードであり、簡単に説明すると、「他者との交流を通じて、自分自身を見つめ直すこと」です。

 では、なぜこのイベントをこの関ゼミのブログで取り上げるのか。それは、このブログを見返してもらうと分かりますが、元々、「マルチカルチュラルフェスティバル」は関ゼミ発祥だからです。

 それが、今年は大規模なイベントへと進化を遂げました。これは、個人的な話になってしまうのですが、ブログを書いている私は、関ゼミと国際交流チューターの両方に所属しているので、今回は「マルチカルチュラルフェスティバル」の裏側も少し書かせて頂きます。

 まず、1日目の「多文化共生対談会」では、イランに生まれて日本に住んでいるラジャビ・モナさんと日本留学を経験したベトナムのハイ・ティ・ミン・グエンさんをお招きして、外国から日本はどのように見えているのかを話しました。ZOOMでの開催だったため、画面越しでの対談となりましたが、多くのご経験をされているお2人だからこそ、貴重なお話が聞けました。

 2日目は、1日目よりも国際交流チューターの出番が多く、対面での開催となりました。

 実は、準備に時間がかかり、肝心の宣伝がギリギリになってしまったという裏話もあります。関先生が前日まで、「まだ間に合う!」と私たちを鼓舞されていた記憶が鮮明に残っています。

 結果、オンラインと対面合わせて180人を超える方が申込みをして下さいました。懸念していた集客もクリアし、イベントは大成功!と思いきや、

 動画が流れない。声が聞こえない。音声が流れない。様々な機材トラブルが私たちに立ちはだかりました。ドミノ崩しのように上手くいかない運営に、焦りと怒りが渦を巻きました。この怒りは自分に対するもので、周りの皆さんが全力で協力をしてくれたからこそ頭を抱えました。

 最後、関先生からのお言葉。ご叱責を受けると思いきや、「これは良い経験だった」と励ましのお言葉でした。きょとんとしてると、「大事なのは何が上手くいかなかったのかを分析することだ。」と続けてお話されていました。来年こそは満場一致で大成功のイベントにしてやる。そんな思いが心の中で芽生えました。

 改めて、お越し頂いた皆様、誠にありがとうございました。

 実は、受付の近くで12月20日の4限に行われる関ゼミのオープンゼミの資料を配布していました。こちらのオープンゼミは予約不要なのでぜひ気軽にお越しください!


 Thank you to everyone who attended and watched the Multicultural Festival on December 16 and 17!

 If you started reading from this blog, you may be asking yourself, "What's a Multicultural Festival?" Did Seki Seminar put on any events?" I am sure you have many questions.

 To answer your questions, this event is about "multicultural conviviality" and is held in cooperation with various countries and universities.

 Incidentally, the term "multicultural conviviality" is an important keyword in the Seki Seminar, and a simple explanation is "to look at oneself through interaction with others.

 So, why do I bring up this event in this Seki Seminar blog? The reason is that the "Multicultural Festival" originally originated from Seki Seminar, as you will see when you look back at this blog.

 This year, it has evolved into a large-scale event. This is a personal story, but since I, the blog writer, belong to both Seki Seminar and International Exchange Tutors, I would like to write a little about the other side of the "Multicultural Festival".

 First, on the first day, "Multicultural Dialogue," we invited Ms. Rajavi Mona, who was born in Iran and lives in Japan, and Ms. Hai Thi Minh Nguyen from Vietnam, who has studied in Japan, to talk about how Japan is seen from abroad. The second day of the event was more interesting than the first day, as the two had a great deal of experience together.

 On the second day, the international exchange tutors were more present than on the first day, and the event was held face-to-face.

 In fact, there is a story behind the event: it took a long time to prepare, and the crucial publicity came at the last minute. Until the day before the event, Dr. Seki was still inspiring us with his "It's not too late!" I still have a vivid memory of Dr. Seki inspiring us with his words, "It's not too late!

 As a result, more than 180 people applied for online and in-person sessions. The event was a great success. But then, the video did not play.

 The video did not play. I can't hear your voice. The audio didn't play. Various equipment problems confronted us. I was so frustrated and angry with the management that it was like a domino falling. This anger was against me, and I held my head high because everyone around me did their best to help.

 Finally, a word from Dr. Seki. I thought he was going to reprimand me, but he encouraged me, saying, "This was a good experience. I was puzzled, but he continued, "The important thing is to analyze what went wrong. He continued, "The important thing is to analyze what went wrong. Next year, I will make the event a unanimous success. I am now filled with such a feeling in my heart.

 Once again, thank you very much to everyone who came.

 As a matter of fact, near the reception desk, we were distributing materials for the Seki Seminar's open seminar to be held on December 20 during the 4th period. No reservation is required for this open seminar, so please feel free to come!

(文責:経済学部2年 戸崎 瞭)

2022年12月10日 ゼミ研究報告会当日!



 12/10(土)。集合時間の13:30の3時間前、10:00に大学で集合したゼミ生は、最後の練習をしていました。

キャンパスには、まだあまり人が来ていなかったため、コロナ禍の大学を思い出していました。最初は、対面でこんな大規模なゼミ研究報告会が行えるなど誰も思いもつかなかったでしょう。

練習をしているうちに、ゾロゾロと人が集まり、開会式が行われた教室は、空いている席が見当たりませんでした。会場に早めに到着された関先生も「凄い人だね。」驚かれていました。

時間の13:30。会話で支配された会場に緊張感が張り詰めます。そんな中、

「中央線の遅延により、開会式を14:00に遅らせます。」と聞いた時には、拍子抜けしました。

14:00になり、無事に開会式が終わると、発表者は各教室へ。発表順が2番目にだった関ゼミは、関先生と急ぎ足で発表する教室へと向かいました。

入るとそこには、大勢の東経大生がまだかまだかと発表を待ち遠しくしていました。その光景を見て、電車の吊り革広告で見る、「ゼミする東経大」の意味が分かった気がしました。

そして、1番目に発表したゼミに気づかされたこと、それは聞いている人に配慮するべきということです。最初に見たゼミでは、指差し棒などを用いていたため、とても聞きやすく、パソコンで練習をしていた私たちには盲点でした。

時間制限を知らせるベルが鳴り響き、関ゼミの発表が近くなっていることが耳からも伝わってきました。

発表が終わると、

「質問はありますか?」と司会の先生が教室を周り始めます。正直、何も指摘をすることの無い素晴らしい発表だったので、手を挙げずにいると、その先生が、

「こういった場では、質問をする事がマナーなんですよ。意見でもいいので、ぜひ!」

とおっしゃいました。とても勉強になったのと同時に、私たちの発表では何を質問されるのだろうというプレッシャーが頭から離れませんでした。

「では、続いては関ゼミです。」

東館さんと顔を見合わせて、まるで甲子園に立つ高校球児のような心意気で、ステージに立ちました。

ステージから見る教室はとても広く、自分たちに集中する大勢の視線は、獲物を狙うハイエナのように鋭く感じました。

「それでは、関 明典ゼミナールの発表を始めます。」

東館さんの何度も聞いてきたその優しい声とセリフは、いつもとは違う気がしました。

聞かせる。その事だけが頭で一杯になり、何を言ったのか今では覚えていません。しかし、練習では聞けなかった最後の拍手は今でも覚えています。

「質問はありますか?」想定内のその言葉に、気が抜けませんでした。どんな質問が来るのだろう、と考える暇もなく、1人の生徒が手を挙げました。スーツ姿で一番前に座っていたのその方は、教授のような貫禄があり、こちら側もより力が入ります。

正直、とても痛い所を突かれた質問でした。真っ白な頭から無理やり言葉を捻り出すも、拙い回答になってしまい、まだ自分たちの足りない点に気づかされました。

その後も司会の先生からもデータに関する指摘があり、ベルが鳴ります。

この2点は改善すべきだな。心の中で反省していると、発表時間が過ぎているのにも関わらず、手が挙がりました。その次に1年生から、合計4人の方から意見を頂きました。

全て上手く回答出来ず、時間も過ぎてしまい発表としてはまだまだですが、個人的にはこんなにも興味を持ってくれたんだと、とても嬉しかったです。ゼミ研究報告会に参加して良かった、心から思えるそんな瞬間でした。

その後も拍手で溢れる発表が続き、閉会式になりました。

閉会式で、私は関先生の後ろに座り、表情の柔らかな関先生を見て、少し安心しました。1年の集大成というイベントなだけ、笑顔なのは私たちだけではなく、会場全体が笑いに包まれた、思い出に残る閉会式でした。


最後に宣伝です!

12/16、12/17に「マルチカルチュラルフェスティバル」を行います。

実はこのイベントは、過去のブログを見返して頂いても分かる通り、関ゼミ発祥のイベントです。

関先生を中心に、多くの先生方、国際交流課にご協力を頂き、約30人の国際交流チューターが寝る間を惜しんで用意したイベントです。

以下のポスターにQRコードがあるので、そこからお申し込み下さい!

対面、ZOOM、そしてVRでも参加可能です!

ぜひ、お越し下さい!


 Saturday, 12/10. The seminar students met at the university at 10:00 a.m., three hours before the meeting time of 13:30, for the last practice.

Not many people had arrived on campus yet, which reminded me of the University of the Corona Disaster. At first, no one would have thought that such a large-scale seminar research debriefing could be held in person.

As we practiced, people began to creep in, and there were no empty seats to be found in the classroom where the opening ceremony was held. Even Mr. Seki arrived at the venue early and was surprised by the huge crowd. He was surprised.

The time was 1:30 p.m., and a sense of tension filled the room, which was dominated by conversation. Then, a voice came from the audience, "The opening ceremony was delayed due to a delay in the Chuo Line.

The opening ceremony will be delayed to 14:00 due to the delay of the Chuo Line. I was a bit disappointed when I heard that the opening ceremony would be delayed to 14:00 due to the delay of the Chuo Line.

At 14:00, the opening ceremony was over without incident, and the presenters went to their classrooms. Seki Seminar, which was second in the order of presentation, hurried with Prof. Seki to the classroom where we were to give our presentation.

When we entered the room, we found many students of Tokyo Keio University waiting eagerly for our presentation. Seeing this scene, I felt I understood the meaning of the phrase "seminar at Tokyo University of Economics," which I saw advertised on the train's strap.

And what I noticed in the first seminar I presented was that I should be considerate to those who are listening. The first seminar I saw used a pointing stick and other tools, which made it very easy to listen, a blind spot for those of us who had been practicing on the computer.

The bell rang to announce the time limit, and our ears could hear that the Seki seminar presentation was getting close.

When the presentations were over

Are there any questions?" the moderator began to go around the classroom. I didn't raise my hand because I honestly didn't have anything to point out.

I didn't raise my hand, but the teacher said, "It's good manners to ask questions in this kind of situation. Even if it's just an opinion, by all means!

I learned a lot. I learned a lot, but at the same time, I couldn't stop thinking about the pressure of what questions they would ask in our presentation.

Now, let's move on to the Seki Seminar.

We looked at each other and stood on the stage with the spirit of high school baseball players at the Koshien Stadium.

The classrooms looked very spacious from the stage, and the many gazes focused on us were as sharp as hyenas stalking their prey.

We will now begin the presentation of the Akinori Seki Seminar."

That gentle voice and lines that I have heard many times from Mr. Azumaidate seemed different from the usual.

Let them listen. That was all I could think about, and I don't remember now what I said. However, I still remember the applause at the end, which I could not hear in practice.

Do you have any questions?" I couldn't let those words out of my mind, which I had not expected to hear. Before I had time to wonder what kind of questions would come, one student raised his hand. The person sitting in front of me, dressed in a suit and tie, had the air of a professor.

To be honest, the question hit a very painful spot. We forced ourselves to come up with words out of our blank heads, but our answers were poor and made us realize what we were still lacking.

After that, the moderator also pointed out some data-related issues, and the bell rang.

We should improve on these two points. As I reflected on this, my hands were raised even though the presentation time had passed. Next, I received opinions from first-year students, four in total.

I was not able to answer all of them well, and time was running out, so it was not yet ready as a presentation, but I was personally very happy to see how much interest they had in my presentation. It was the kind of moment that made me truly glad to have participated in the seminar research debriefing session.

The presentations continued to overflow with applause, and the closing ceremony came.

I sat behind Dr. Seki at the closing ceremony and felt a little relieved to see his soft face.

Last but not least, a promotion!

We will be holding a "Multicultural Festival" on 12/16 and 12/17.

In fact, this event originated from Seki Seminar, as you can see from our past blogs.

With the cooperation of Prof. Seki, many other professors, and the International Exchange Division, about 30 international exchange tutors prepared for this event without losing sleep.

There's a QR code on the poster below, so sign up there!

You can join us in person, on ZOOM, and even in VR!

We hope to see you there!


(文責:経済学部2年 戸崎 瞭)

2022年11月29日、12月6日 挑戦の1週間


 「去年のゼミ研究報告会は、1週間前くらいから準備が始まったから大変だったなぁ。」

3年生の東館さんから聞いた言葉には何も驚きませんでした。

今年の関ゼミでは、幸運にも、関ゼミのOBやOGの方とお会いする機会が多く、その度に聞いてきた。「ゼミ研究報告会が大変だった。」と。

その歴史を自分が塗り替えよう。決心を固めたのは、ゼミ研究報告会の3週間前でした。

そこから、調査を開始し、意気揚々とワードファイルに文字を打ち込み始めます。

15日のゼミ、調査中だったので、途中まで仕上がった原稿を見せると、関先生に一言、

「これは発表ではありません。」

と言われました。発表ではないんですね、思わずオウム返ししてしまいます。

「これは、やり直しですね。」という関先生の発言で、笑いという感情を忘れて、呆然と立ち尽くしてしまいました。

「やり直し」という言葉の恐ろしさ。たった5文字で、これまでの睡眠時間を削った意味が無くなり、同時にこれからの睡眠時間が削れます。

11/22、ゼミ研究報告会まで2週間。仕上がらないという焦りとなぜ今まで準備をしていなかったのかという過去の自分への怒りが心の中で渦巻きます。

そんな中でなんとか完成したスライドは、ゼミ生にとって全てでした。実際、目が空いている時間は視野からスライドを外しませんでした。

「では、発表をお願いします。」

関先生の声が鼓動を早め、

「それでは、関 明典ゼミナールの発表を始めさせて頂きます。」

東館さんの声が響きます。

度重なる打ち合わせの成果もあってか、発表に大きなミスはありませんでした。

「お疲れ様でした。」

発表が終わってから、言われた関先生の言葉で、私たちは一息つきました。

「では、何点か指摘しますね。」

ジェットコースターのような気分でした。そこからマシンガンのように放たれた言葉に、私たちは打ち砕かれました。

ゼミ研究報告会1週間前。落ち込んでいる暇などありません。東館さんとは、別れて暮らす実家の母親よりも連絡を取りました。もちろん、内容は全てゼミ研究報告会について。

ゼミ研究報告会前、最後のゼミはこれまで以上の緊張感があったのを覚えています。関先生にも「瞭さん、焦ってますね。」と言われましたが、人間は焦るとオーラが出るのでしょうか。

発表を終えました。この流れだとみなさんは、「よく頑張った!」「感動した!」と、元内閣総理大臣の小泉純一郎のような言葉が来ると予想するでしょう。関先生の第一声、

「まず、ここの点に関してなんですが…」

これが現実です。

ゼミ究報告会は、12月10日(土)の13:30から行われます。対面のみでの参加なので、ぜひ大学まで足を運んでくれると嬉しいです。


 Last year's seminar research report meeting was tough because the preparations started about a week before the meeting."

I was not surprised by anything I heard from a third-year student, Mr. Toukan.

At this year's Seki Seminar, I was fortunate to have many opportunities to meet with Seki Seminar alumni and OGs, and each time I heard. The seminar research debriefing was tough." And.

I decided to rewrite that history. I made up my mind three weeks before the seminar debriefing.

From there, I began my research and started typing words into a Word file with great enthusiasm.

On the 15th, during the seminar, I was in the middle of my research, so I showed him the manuscript I had finished, and he said to Prof. Seki, "This is not a presentation.

This is not a presentation.

This is not a presentation. I couldn't help but parrot his words.

I couldn't help but parrot back, "This is a redo, isn't it? I forgot the emotion of laughter and stood there in a daze.

The word "redo" is terrifying. With just five words, the meaning of all the hours of sleep I had lost so far was lost, and at the same time, the hours of sleep I would lose in the future would be lost as well.

November 22, two weeks until the seminar research report meeting. My mind swirls with impatience at not being able to finish and anger at my past self as to why I had not prepared until now.

The slides we managed to complete in such a situation were everything to the seminar students. In fact, I did not remove the slides from my field of vision during the time my eyes were free.

Now, please give your presentation."

Seki-sensei's voice quickened my heartbeat.

Then I will begin the presentation of the Akinori Seki Seminar."

Mr. Azuma's voice echoed.

Perhaps due to the repeated meetings, there were no major mistakes in the presentation.

Thank you for your hard work.

After the presentation was over, we took a breath when Mr. Seki said to us, "Now, let me point out a few things.

Now, let me point out a few things."

It was like a roller coaster ride. We were shattered by the words that were unleashed from there like a machine gun.

It was one week before the seminar research report meeting. There was no time to be depressed. I contacted Mr. Azuma more than my mother who lived apart from me. Of course, the content was all about the seminar research report meeting.

I remember that I felt more nervous than ever in the last seminar before the seminar report meeting. Even Mr. Seki said to me, "You seem to be in a hurry, Mr. Kiri. I wonder if human beings have an aura when they are in a hurry.

I finished my presentation. In this way, everyone said, "You did a great job! I was impressed!" and words like those of former Prime Minister Junichiro Koizumi. But what was Seki's first comment?

First of all, I'd like to talk about this point..."

This is the reality.

The seminar's final debriefing will be held on Saturday, December 10 at 13:30. It is face-to-face only, so I hope you will come to the university.


(文責:経済学部2年 戸崎 瞭)

2022年11月8日、15日 調査の中で当たった壁

  


今回もゼミでの話し合いはゼミ研究報告会の内容が中心でした。前回、人生満足度尺度(SWLS)というウェルビーイングを測ることのできる尺度を今回の研究で用いるべく、9枚の英語で書かれた文献の内容理解をする必要がありました。読み進めていくと、この尺度で使われている質問は5つのみ。そこから性別、年齢、出身を訪ねる質問を合わせ、計8つの質問を作成しました。質問をつくり終えただけでは一安心できません。次はこの調査に協力してくださる各国の学生に、この調査はどういった意図で行われたのか、人生満足度尺度についての説明などを英語で書く必要がありました。

 そして調査をアジア圏の大学に協力をお願いしたところ、また新たな壁が私たちの前に立ちはだかりました。それは調査数が目標数に達してないことです。質問にはコメントの自由回答欄を設ける必要がありました。しかし、私たちに残されている時間は少なく、今回はこの調査数で分析、考察をするという方向になりました。

 一つ作業が終わると、二つ三つと付随してやらなければならない作業がでてくるため、英語で書かれた文献をいくつも読む必要がありました。初めは膨大な量の英語をみてたじろいでいた私たちもだんだんと慣れてきました。

 そんな私たちが準備に四苦八苦しているゼミ研究報告会は、12月10日(土)の13:30から行われます。ご興味のある方はぜひ、参加してみてください!


Once again, the seminar discussion focused on the contents of the seminar research debriefing session. In the previous session, we needed to understand the content of the 9-page English-language document to use a scale that can measure well-being called the Satisfaction with Life Scale (SWLS) in this research. Upon further reading, I found that only five questions are used in this scale. From there, we created eight questions, including questions about gender, age, and origin. We cannot rest on our laurels after completing the questions. Next, we needed to write a letter in English explaining the purpose of the survey and the life satisfaction scale to the students in each country who would cooperate with us.

 When we asked Asian universities to cooperate with us in the survey, we were faced with another obstacle: the number of surveys did not reach our target. That is, the number of surveys did not reach the target number. The questions needed to include a free-response section for comments. However, we had very little time left, so we decided to use this number of surveys to analyze and discuss the results.

 Once one task was completed, there were two or three more to go along with it, so we had to read a lot of literature written in English. At first, we were intimidated by the sheer volume of English, but we gradually became accustomed to it.

 The seminar report meeting that we are struggling to prepare for will be held on Saturday, December 10, from 1:30 p.m. If you are interested, please join us. If you are interested, please come and join us!

(文責:経営学部流通マーケティング学科3年東舘環)

2022年10月11日、25日 ゼミ研修報告会を進める中で・・・

  急遽、決まったゼミ研究報告会の出場。ゼミ生たちは頭を抱えるばかりでした。9月には、調査項目が完成したものの、質問に多くの不備を発覚。関ゼミは窮地に立たされていました。

 話題も詰まり、呼吸の音すら聞こえる静けさの中、ゼミ生の東館さんがある研究を見つけました。その研究とは、「人生満足度尺度」の研究です。

 この「人生満足度尺度」とは日本語訳で、原文の英語では「Satisfaction With Life Scale」となっています。最初、9枚のスライドに隙間なく並ぶ英語を見た時は、思考が停止しました。

 それでも、この「人生満足度尺度」が私たちが研究している「ウェルビーイング」を測るものてあると知り、読むという選択肢しかありませんでした。

 読むことが決まると、まるで決まっていた台詞かのように関先生が、

 「学生に調査をお願いするなら、私が各大学の生徒にお願いするよ。」とおっしゃって下さいました。

 そうと決まったら、やるしかありません。こうして、私たちは改めてゼミ研究報告会への一歩を踏み出したのでした。

 そして、スマートフォンの翻訳機能を駆使しながら、研究を読み進めているうち、もっと早く取り掛かるべきだったと後悔するのです。


 The participation in the seminar research debriefing session was decided on short notice. The seminar students were left scratching their heads; in September, the survey items were completed, but many of the questions were found to be incomplete. The Seki Seminar was in a tight spot.

 Amid the silence, where the topic was at a standstill and even the sound of breathing could be heard, a seminar student, Mr. Azumaidate, found a research project. That research was a study of the "Life Satisfaction Scale.

 The original English name is "Satisfaction With Life Scale. At first, when I saw the nine slides lined up without any space between them, I stopped thinking.

 Nevertheless, when I learned that this "Life Satisfaction Scale" measures the "well-being" we are studying, I had no choice but to read it.

 Once we decided to read it, Dr. Seki said to us as if it were a foregone conclusion

 He said, "If you want me to ask students to do the research, I will ask students at each college to do it for me." If you want me to ask students to do the survey, I will ask students at each university to do it.

 Once that was decided, we had no choice but to do it. And so, we took another step toward the seminar report meeting.

 And as I read through the research, making use of the translation function on my smartphone, I regretted that I should have started sooner.


(文責:経済学部2年 戸崎 瞭)

2022年9月27日、10月4日 ゼミ研究報告会へ向けて

 後期第1回目(9/27)、2回目(10/4)のゼミでは、12月にあるゼミ研究報告会について話し合いました。1学期で理解を深めたウェルビーングの国際調査を行い、前期に学んだことと、その研究結果を報告する方針に決まりました。国際調査を行うにあたって、ベトナムの学生12人に協力を得て予備調査を行いましたが、金銭についての質問などの文化間での差異が明らかであった質問や、質問の言語設定などが統一されていないなどいくつかの不備があったため、ゼミ生で話し合い、質問内容の見直しと作り直しを図りました。質問内容以外にも調査対象や、母集団の人数、必要な文献はそろっているのか等を煮詰める話し合いが行われました。

また、国際調査と同時に講演会の開催も考えているで、進展があり次第ブログでお知らせしたいと思います。


 In the first (9/27) and second (10/4) seminars of the second semester, we discussed the seminar research report meeting in December and decided on a policy to conduct an international survey on wellbeing, which we had deepened our understanding of in the first semester, and to report what we had learned in the first semester and the results of our research. However, there were some flaws in the survey, such as questions about money and other questions that clearly differed between cultures, and the language settings of the questions were not consistent. The seminar students discussed and reviewed the questions and reworked them. In addition to the content of the questions, discussions were also held to determine the target of the survey, the number of people in the population, whether the necessary literature was available, and so on.

We are also planning to hold a lecture meeting at the same time as the international survey and will update this blog as soon as there is any progress.

(文責:経済学部2年 戸崎)

2022年7月5日、12日、19日 講演会の振り返り、後期の活動方針に関して

 2022年7月5日、12日、19日はOKバジこと垣見一雅(かきみ かずまさ)さんをお招きして行った講演会の振り返り、後期の活動指針に関して話し合いを行いました。

 

講演会を通して各自が感じたことや考えたことを共有、垣見さんの姿から学んだことについて話し合いました。ゼミ生全員が挙げたことは「感謝」について。垣見さん自身も「感謝」という言葉を多く口にしていましたが、垣見さんのウェルビーイングの中には感謝という要素があるとおしゃっていたほど、たいせつにしている物であると感じました。また、外部から参加してくださった方からは、「ウェルビーイングの定義を決めることがウェルビーイングから一番遠ざかっているのではないか」との意見があり、ゼミ生一同はっとさせられました。講師の方だけでなく、参加者の方からも学びや気づきを得る。これこそ講演会のだいご味ではないでしょうか。

  後期の活動方針に関しては、前期の活動を終えて自分たちがこの関ゼミという環境でやりたいことについて具体性を高めること中心に、ブレインストーミングような形で話し合いを進めました。前期学んだウェルビーイングに関する知識をより深めることと、第2部実践編という形で取り組んでいく方針になりました。


 On July 5, 12, and 19, 2022, we reviewed the lecture given by Kazumasa Kakimi, a.k.a. OK Bajaj, and discussed the activity guidelines for the second semester.

We shared our thoughts and feelings about the lecture and discussed what we learned from Mr. Kakimi. One thing that was mentioned by all the seminar students was "gratitude. Mr. Kakimi himself often used the word "gratitude," and I felt that it was something he cherished so much that he said it was an element of his well-being. One of the participants from outside the seminar commented that "defining wellbeing is the furthest thing from wellbeing," which made all the seminar participants feel a sense of shock. We learned and gained insights not only from the lecturers but also from the participants. This is the essence of a lecture meeting, isn't it?

  The discussion on the second semester's activity plan took the form of a brainstorming session, with a focus on increasing the specifics of what we wanted to do in the Sekizemi environment after completing the activities of the previous semester. We decided to deepen our knowledge of well-being learned in the previous semester and to work on the second part of the plan, which is the practical part.

(文責:経営学部流通マーケティング学科3年東舘環)

2022年6月28日 関ゼミナール主催の講演会

 2022628日は“OKバジ”こと垣見一雅(かきみ かずまさ)さんを迎えて講演会を行いました。垣見さんは御年83歳ですが、その歳を思わせない喋りと動きに驚きました。同日の関先生が担当している異文化コミュニケーション論の講義でも垣見さんはゲストとして登壇。その後、関ゼミにお越しくださいました。

 

 ゼミではウェルビーイングをテーマに質問させていただきました。外部からの参加者も多数おり、ウェルビーイングという概念を始めて聞いたという参加者もいたため、冒頭で堀内からウェルビーイングに関しての説明をして講演会を始めました。

  

 約100分に及ぶ講演会。垣見さん対参加者という閉鎖的な質疑応答だけでなく、参加者同士の質疑応答や意見交換があり、実のある講演会として締めくくることができたと思います。


 On June 28, 2022, we welcomed Kazumasa Kakimi, a.k.a. "OK Bajaj," for a lecture. Mr. Kakimi is 83 years old, but I was amazed by his age-defying speech and movements. On the same day, Mr. Kakimi was also a guest speaker at Prof. Seki's lecture on cross-cultural communication. Afterward, she visited the Seki Seminar.

 At the seminar, we asked him questions on the theme of well-being. Since there were many participants from outside the seminar and some of them had never heard of the concept of wellbeing before, Horiuchi started the lecture with an explanation about wellbeing at the beginning.

 The lecture lasted about 100 minutes. The lecture was not only a closed Q&A session between Mr. Kakimi and the participants but also a Q&A session and exchange of opinions among the participants, which I believe made for a fruitful conclusion to the lecture.

(文責:経営学部流通マーケティング学科3年東舘環)

2022年6月7日、14日、21日 OKバジを招いての講演会の事前学習、事前準備

 202267日、14日、21日は“OKバジ”こと、垣見一雅(かきみ かずまさ)さんが来月の711日の授業にお越ししていただけることになったので、その講演会に向けての事前学習と準備を進めています。

 垣見一雅さん:大学卒業後、高校教諭として働く傍らに参加したヒマラヤ山脈登山中に雪崩がおき、付き添いの現地の方が亡くなったことがきっかけで、退職後にネパールでの支援活動を行う。

 事前学習では垣見さんが携わった著書を精読し、そこから学んだことや疑問に感じ実際に垣見さんに質問したいことなどを共有し、リストアップを行いました。そこからは講演会のタイムスケジュール、進行や会場設備について準備を行い来週の講演会に備えました。

 

以下垣見さんが執筆し、ゼミ生が読んだ本です

「OKバジー村人に魅せられて、ネパールの山奥に住みついた一人の日本人」

「からっぽがいいーネパールの山奥を歩き続けたリュック一つのNGO,OKバジ」


 We are now preparing for the lecture on June 7, 14, and 21, 2022 by Kazumasa Kakimi, a.k.a. "OK Bajaj," who will be coming to our class on July 11, 2022.

 Kazumasa Kakimi: After graduating from university, Mr. Kakimi worked as a high school teacher and participated in a mountain climbing expedition in the Himalayas, during which an avalanche occurred and a local man who was accompanying him died.

 In the preliminary study session, the participants carefully read books that Mr. Kakimi had been involved in, shared what they had learned from them and any questions they had and actually wanted to ask Mr. Kakimi, and made a list of questions. From there, we prepared for next week's lecture by working on the lecture time schedule, the progress of the lecture, and the venue.

The following are books written by Mr. Kakimi and read by the seminar students

OK Bajaj: A Japanese man who lived deep in the mountains of Nepal, fascinated by the Bajaj villagers.

I want to be empty: OK Bajaj, an NGO with a single backpack that has been walking deep into the mountains of Nepal.

(文責:経営学部流通マーケティング学科3年東舘環)

2022年5月17日、31日 ウェルビーイングに関する文献共有

 2022517日、31日(24日はお休み)は各自が担当したウェルビーイングの文献に関して発表、質疑応答を行いました。31日には昨年度のゼミ生を招いた中での発表となりました。

 

517日に扱った文献一覧

堀内 「わたしたちのウェルビーイングをつくりあうために その思想、実践、技術」 

    著書:渡邊淳司、ドミニク・チェン他  発行年:2020年

東舘 「ウェルビーイングの設計論」 

    著書:ラファエルA.カルヴォ、ドリアン・ピーターズ他  発行年:2017年

戸崎 「幸福の測定 ウェルビーイングを理解する」 

    著書:鶴見哲也、藤井秀道他  発行年:2021年

 

531日に扱った文献一覧

堀内 「わたしたちのウェルビーイングをつくりあうために その思想、実践、技術」

   (517日に扱った文献と同じのため、一部省略)

東舘 「むかしむかしあるところにウェルビーイングがありました」 

    著書:石川善樹、吉田尚記  発行年:2021年

戸崎 「ポジティブ心理学の挑戦”幸福”から”持続的幸福”へ」 

    著書:マーティン・セリグマン  発行年:2014年

 

2週にわたる発表を通して発表に対する質疑応答、話し合いは活発に行われ私達ゼミ生はウェルビーイングに対する理解は深まりましたが、同時に困惑してしまっています。というのも、全員の発表を含め約10の文献を読んだのにも関わらずウェルビーイングの定義がどこにも記載されていないため、この活動の本来の意図である「ウェルビーイングとは」に対する答えが導きだせないからです。

 私達が精読した文献も発行年から分かるように「ウェルビーイング」という概念が日本にきてからの時間はまだ浅く、私達でウェルビーイングの定義を見出す必要があるのか、という話し合いが続いています。


On May 17 and 31, 2022 (the 24th was a day off), each student gave a presentation on their assigned literature on well-being, followed by a question and answer session. 31st was a presentation in the presence of invited seminar students from the previous year.

List of literature covered on May 17

Horiuchi: "To Create Our Wellbeing Together: Its Ideology, Practice, and Technology" (in Japanese) 

    Book: Junji Watanabe, Dominic Chen, et al. Year of publication: 2020

Higashidate "Design Theory of Wellbeing" (in Japanese) 

    Book: Rafael A. Calvo, Dorian Peters, and others Year of Publication: 2017

Tosaki, "Measuring Happiness: Understanding Well-Being" 

    Book: Tetsuya Tsurumi, Hidemichi Fujii, et al. Year of Publication: 2021

List of literature covered on May 31

Horiuchi "Toward Creating Our Own Well-Being: Ideas, Practices, and Techniques" (May 17)

   (Some parts are omitted because they are the same as those covered on May 17)

Higashidate "Once upon a time there was wellbeing 

    Book: Yoshiki Ishikawa and Naoki Yoshida Year of publication: 2021

Tosaki "The Challenge of Positive Psychology: From "Happiness" to "Sustainable Happiness"" (in Japanese) 

    Book: Martin Seligman, Year of Publication: 2014

The presentations over the two weeks were followed by a lively Q&A session and discussion, which deepened our understanding of well-being, but at the same time left us puzzled. This is because, although we have read about 10 references including all the presentations, there is no definition of well-being anywhere, so we are unable to answer the question "what is well-being" which was the original intention of this activity.


 As can be seen from the literature we have read and the year of publication, the concept of "wellbeing" has not been around long enough in Japan for us to find a definition of wellbeing, and we are still discussing whether we need to find a definition of wellbeing ourselves.

 (文責:経営学部流通マーケティング学科3年東舘環)

2022年4月26日、5月10日 これからの活動に向けて

2022426日、510日の関ゼミナールは私と2年生の新ゼミ生である戸崎君の自己紹介兼自己開示、引き続き前期のゼミの活動内容について話し合いました。

 3週にわたってゼミ生の自己紹介兼自己開示を行いましたが、友人やひょっとすると家族も知らないような各々のコアな部分、価値観を互いに知ることができました。


 前回のブログでも書いたように今年度の活動内容はウェルビーイングという概念を軸に活動していくことになりました。このウェルビーイングという単語は、昨年度の活動の一環であったSDGs講演会でお招きした岩本悠さんが言っていた言葉でした。SDGsの次はウェルビーイングがくるとおっしゃっていたことがとても印象的で、関ゼミの活動の軸になりました。

 活動の軸にするにあたって、ウェルビーイングがどのような概念なのかを知る為にも各自文献を読み、発表という課題が出ました。次回のゼミがとても楽しみです。


On April 26 and May 10, 2022, Seki Seminar consisted of self-introductions and self-disclosures by myself and a new second-year seminar student, Mr. Tozaki, followed by a discussion of the seminar's activities for the first semester.

 We introduced and disclosed ourselves to the seminar students over three weeks, and we were able to get to know each other's core aspects and values that our friends and perhaps even family members may not have known about.

 As I wrote in my previous blog, this year's activities will be centered on the concept of well-being. The word "wellbeing" was mentioned by Mr. Yu Iwamoto, who was invited to the SDGs lecture as part of last year's activities, and it was very impressive that he said that wellbeing comes after SDGs, and it became the axis of Seki Seminar's activities.

 To understand the concept of well-being as the axis of our activities, each of us was assigned to read literature and present our findings. I am looking forward to the next seminar.

(文責:経営学部流通マーケティング学科3年東舘環)


2022年4月5日、12日 前期の活動方針に関して

 202245日、12日関ゼミナールは、前期の活動の軸の話し合いとゼミ長である堀内さんの自己紹介兼自己開示を行いました。

 ゼミ生4人という関ゼミでは異例の少人数で始まった2022年度。

一昨年、昨年に引き続き学内で一番といっても過言でないくらいコロナウイルスの影響を受けている関ゼミ。今年度も主な活動の海外研修は実施ができないことが分かりました。この逆風の中でどう関ゼミは活動していくのかを話し合いました。具体的な目標を定めるためにコンテストに応募する、イベントを開催したい、ウェルビーイングという概念を軸に活動したい、オンラインで海外の学生と交流などのアイデアが出ましたが、各自もう一度考えてくることになりました。ここに関ゼミの特徴であり面白さがあり、どんなことをしたいのかは学生に委ねられていることです。

 状況は悲観することばかりでないことも分かりました。少人数だからこそ全員の意見をじっくり聞くことができ、話し合いのテンポは良く、まさしく少数精鋭といったところです。

 自己紹介兼自己開示ができることも少人数ならではです。(自己開示とは2021年度後期関ゼミの主な活動の一つです。極限まで自分について深堀し、過去の経験と紐づけながらゼミ生に自分から何を学んで欲しいのか、発表を通してフィードバックをもらいさらに自分を深めるという活動です。)1回の授業で自己開示をするのは1人。(それだけ時間をかけて自己を深めます。)少数精鋭でテンポよく活動していくには他者を知ることが何より大切です。


On April 5 and 12, 2022, Seki Seminar held a discussion on the axis of activities for the first semester and self-introduction and self-disclosure by the seminar leader, Mr. Horiuchi.

 The fiscal year 2022 started with an unusually small number of seminar students (four) at the Seki Seminar.

Following last year and the year before last, the Seki Seminar has been affected by the coronavirus to such an extent that it would not be an exaggeration to say that it is the most affected seminar on campus. We have learned that we will not be able to conduct our main activity, overseas training, again this year. We discussed how the Seki Seminar will carry out its activities amid this headwind. To set concrete goals, we came up with ideas such as entering contests, organizing events, focusing on the concept of well-being, and exchanging ideas with overseas students online, but each member was asked to think again. Here is what is unique and interesting about the Seki Seminar: it is left to the students to decide what they want to do.

 I also found that the situation is not all doom and gloom. The small size of the group allows us to listen carefully to everyone's opinions, and the tempo of the discussions is good; we are truly an elite few.

 The ability to introduce oneself and disclose one's own views is also unique to a small group. (Self-disclosure is one of the main activities of the Seki Seminar in the second half of the fiscal year 2021. ) The students are encouraged to dig deep into themselves to the utmost limit and to deepen themselves further by asking for feedback through their presentations on what they want the seminar students to learn from them while relating their past experiences. Only one person is allowed to self-disclose in each class. (That is how much time is spent on self-discovery.) To work at a high tempo with a small group of elite students, it is most important to get to know others.

(文責:経営学部流通マーケティング学科3年東舘環)

2022年1月16日 2021年度下半期の関ゼミ活動内容について

あけましておめでとうございます!

本年も東京経済大学関ゼミを応援よろしくお願いいたします。

長い間ブログ投稿を滞ってしまい、申し訳ございませんでした。

皆様の中には、「関ゼミは消滅しまったの?」「関ゼミ生はやる気がなくなってしまったの?」と心配している方々もいらっしゃるかもしれません。

いえいえ、そんなことは全くなく、逆に私たちはブログを更新する暇もないほど充実した日々を過ごしておりました。「やばい、ブログを更新しなければ!」と常にゼミ生内で話してはいましたが、目の前の活動に夢中になりすぎて、気が付けば2021年が終わってしまっていました。

夏休み以降も頑張り続けた私たちは、9月以降、第二期の四カ月間でさらに大きく成長しました。過去の偉大な先輩方にも胸を張って「私たちは頑張りました!」と報告できるくらい力をつけることができたと考えています。

第二期の主な活動は以下の通りです。


  1. ライフヒストリー紹介

 毎週一人のゼミ生が自らの人生を30分動画にまとめて紹介し、その人の人生と自分の人生を比較する活動です。「他者を跳ね返りにして自己を理解する」というゼミのテーマの核心に迫る活動と言えます。動画作成に向けて、ペアのゼミ生や関先生と夜な夜な話し合いを重ねたのがとても懐かしいです。お互いのことをほとんど知らないままゼミに入りましたが、この活動のおかげで一人一人のゼミ生のことを深く理解し、自分自身を振り返るよい機会となりました。






  1. AAEEのイベントでの発表

 関先生はAAEE(一般社団法人アジア教育交流研究機構)の代表理事をされています。この団体には国内外の多くの大学の大学生が所属しています。11月にこの団体と一緒にイベントを開催し、ベトナム国際交流プログラムについて報告しました。外務省やJICAに後援していただいているイベントでとても緊張しましたが、ベストを尽くしました。





  1. ゼミ研究発表会

 12月にゼミでの研究の成果を発表しました。参加は任意なのですが、関ゼミからは5つの発表が為されました。大学教授の方々が司会をされて、何人もの先生方から質問が投げかけられました。数名の先生方から「クオリティの高さに驚いた」とコメントをいただき感激しました。



↑3年生5名による合同研究の発表タイトル



↑2年生による個人研究の発表タイトル(一部抜粋)



  1. マルチ・カルチュラル・フェスティバル応援

12月に東京経済大学では、「第一回マルチ・カルチュラル・フェスティバル」が2日間にわたって開催されました。多文化共生社会を生き抜く資質を身につけることを意図した大学のイベントですが、関ゼミの多くがこのイベントの準備に積極的に関わりました。関ゼミは2018年に「イングリッシュフェア」を開催し100名以上の学生が参加しました。2019年には「マルチ・リンガルフェア」、2020年には「マルチ・カルチュラル・フェア」とその時々の社会の要請に応じて名称変更してイベントを開催し続け、今年度、見事に大学を代表する行事に成長しました。このイベントのおかげで、たくさん友達ができたことが何よりも嬉しかったです。英語プレゼンテーションコンテストや石子貴久さんの講演会もとても素晴らしかったです。





  1. クリスマス・イベント

12月最後の授業終了後にクリスマスパーティーを開催しました。コロナ禍のため飲食はしませんでしたが、ブログでは絶対に明かせない、最強に手の込んだ大爆笑企画で大いに盛り上がりました。コロナ禍ですので大声で笑うことは許されません。マスク越しに声を出さずに爆笑し続けるのは結構大変なことで、翌日は皆揃って腹筋筋肉痛でした。クリスマスにちなんでプレゼント交換も行い、ゼミ生一同楽しい時間を過ごすことが出来ました。



 怒涛の2021年度関ゼミもいよいよ終わりに近づいてきました。「終わりよければすべてよし」最後まで気を抜かずに精進します!


2021年8月8日 VJYE 夏季集中プログラム 最終日 ~国際学生サミット、閉会式~

 202188()。前夜までの豪雨が嘘のように、晴れ渡った真夏の空が窓越し望めるような天気に応援されるかのようにVJYEの最終日が始まった。最終日はFinal Presentationが行われた。A~Fまで、各チーム6名前後で分かれて7日間、オープニングセレモニーの日から数えたら2ヶ月間(約45時間)の活動を行なってきた。15時間、累計35時間の研ぎ澄まされた成果を発表する機会だ。さらにチームごとにプログラム時間外に複数回準備の時間をとったチームも多い。筆者のチームもプレゼンテーション前日は5時間のプログラムに加えて、自分たちで集まって5時間の事前準備、さらには当日2時間前に集まって最終チェックなど全力で準備を行なった。

 

 プレゼンテーションのジャッジは日本のみならずベトナムUEHからも参加するフォーマルなものとなった。参加者たちはスーツを着用して厳かな雰囲気で開会された。審査員は以下のメンバーが務めた。

 

・関昭典教授

東京経済大学全学共通教育センター長

 

・ファム・カム・ナム教授

ホーチミン経済大学経済学部長

 

・ホアン・ティ・ハン氏

AAEE一般社団法人アジア教育交流研究機構研究員

 

 各グループは「教育とジェンダーについて」や「貧困による教育格差を解決するには」などというテーマで自らの国の事例を詳細に分析し、クリエイティブな解決策を提案した。どのチームも印象に残る面白い発想と、視点の光を当てていることが印象的だった。

 

 最後に各国ごとにCultural Performance を行なった。ベトナムからは歌を、日本からはクイズを出題した。最後まで盛り上がった交流は名残惜し気持ちで、目には涙を浮かべている参加さえいた。今後も交流が個人間で続くことを祈り筆を置く。










2021年8月7日 VJYE 夏季集中プログラム6日目 ~Rehearsal Day~

 8月7日土曜日、集中期間プログラム第6回目が開催された。具体的には、各グループが8月8日に行われる「学生サミット」に向け、プレゼンテーションの練習を行った。この練習は、プレゼンテーションの発表 → フィードバック → 手直し という流れで行われた。

 前日のプログラムでは、グループDとグループBが発表したので、今日は残りのグループ(A・C・E・F)が発表をした。どのグループも、このVJYEの集中期間、さらには時間外での交流も重ねて意見を出し合い、時には口論までもすることで自分たちのプレゼンテーションを洗練させてきた。そのことが功を奏し、どのグループのプレゼンテーションも、ほとんど完成の状態まで達していた。そしてさらに、代表者全員で意見を出し合い、このフィードバックを、プレゼンテーションを行ったグループに伝え、より良いものへと改善していった。そして、翌日の発表に向けて、さらに練習を積み重ねた。

 この日のVJYEで、8月8日に行うプレゼンテーションをようやく完成させることができた。そしてVJYE2021の最終日が目前となった。どの代表者も、このVJYEで行ってきた活動に誇りを持ち、「学生サミット」を大成功へと導いてくれるだろう。次回のブログもお楽しみに!

2021年8月6日 VJYE集中期間5日目 ~Cultural Day~

  8月6日、この日はVJYE集中期間5日目でVJYEのメンバーがそれぞれ相手の国の文化体験をする日でした。日本とベトナムの学生たちがプレゼンテーションを準備するなど協力していくには、お互いのことを知った上で円滑にコミュニケーションを図れる必要があります。そして相手のことを知るためには、相手の文化を理解することが重要となります

人の背後にある文化には目に見える表層文化から価値観などの深層文化まで様々ですが、この日の活動では、服装や食べ物、文化財などといった表層文化の交流をしました

(1)ベトナム学生主導の活動

 まずベトナムの民族の絵文字を見て何という名前の民族か当てるゲームをしました。ベトナムは、54の民族からなる多民族国家です。このゲームではその中でも4つの民族を取り扱い、それぞれの民族がどのように違うのか見分けるということをしました。このゲームをやってみて少し難しかったですが、民族によって着ているものや装飾品が違っておもしろく、ベトナムの民族のことを少し理解することが出来た気がしました

 次にベトナムと日本の食べ物を使ったビンゴゲームをしました。ベトナム料理で代表的なバインミーなどは知っていましたが、知らない料理も出てきたので新しくベトナム料理の名前を知れて良かったです。

(2)日本メンバー主導の活動

 まず日本・ベトナム学生混合のリサーチグループに分かれ、日本メンバーからベトナムメンバーに漢字の名前をプレゼントしました。日本メンバーは、ベトナムメンバーの名前の由来を聞き取った上で本人の性格も加味して漢字名を決定し、書き方や読み方、意味などを教えました。

 次に折り紙でだるまや、手裏剣、鶴の作り方を教えました。さらにだるまがどのような地域で作られているのか、だるまの目はなぜ書かれていないのかという文化の説明もしました。ベトナムメンバーには私たちの文化の一端を知ってもらえましたし、日本メンバー自国文化を改めて学ぶことができ、実り多い時間となりました

その後、ランダムにグループに分かれて、折り紙で手裏剣や鶴を作りました。折り紙をするのはとても久しぶりだったため、ベトナムメンバーに、オンラインで作り方を上手く教えることができるか不安でしたが、みんなで話しながら折り紙をでき、とても楽しかったです。


 今回の活動を通して、ベトナムメンバーによるベトナムの文化体験ではこれまで馴染みのなかったベトナムの文化について学ぶことができましたし、折り紙で手裏剣や鶴を教える時は拙い英語ではありましたが画面越しに折っているところを見せながらコミュニケーションを図ることが出来ました。




 明後日はいよいよ国際学生サミットリサーチは既に終盤に差し掛かっており、もうすぐリハーサルできそうです。残り2日間、どのような展開になるのでしょうか。

次回のブログもお楽しみに!