2021年8月8日 VJYE 夏季集中プログラム 最終日 ~国際学生サミット、閉会式~

 202188()。前夜までの豪雨が嘘のように、晴れ渡った真夏の空が窓越し望めるような天気に応援されるかのようにVJYEの最終日が始まった。最終日はFinal Presentationが行われた。A~Fまで、各チーム6名前後で分かれて7日間、オープニングセレモニーの日から数えたら2ヶ月間(約45時間)の活動を行なってきた。15時間、累計35時間の研ぎ澄まされた成果を発表する機会だ。さらにチームごとにプログラム時間外に複数回準備の時間をとったチームも多い。筆者のチームもプレゼンテーション前日は5時間のプログラムに加えて、自分たちで集まって5時間の事前準備、さらには当日2時間前に集まって最終チェックなど全力で準備を行なった。

 

 プレゼンテーションのジャッジは日本のみならずベトナムUEHからも参加するフォーマルなものとなった。参加者たちはスーツを着用して厳かな雰囲気で開会された。審査員は以下のメンバーが務めた。

 

・関昭典教授

東京経済大学全学共通教育センター長

 

・ファム・カム・ナム教授

ホーチミン経済大学経済学部長

 

・ホアン・ティ・ハン氏

AAEE一般社団法人アジア教育交流研究機構研究員

 

 各グループは「教育とジェンダーについて」や「貧困による教育格差を解決するには」などというテーマで自らの国の事例を詳細に分析し、クリエイティブな解決策を提案した。どのチームも印象に残る面白い発想と、視点の光を当てていることが印象的だった。

 

 最後に各国ごとにCultural Performance を行なった。ベトナムからは歌を、日本からはクイズを出題した。最後まで盛り上がった交流は名残惜し気持ちで、目には涙を浮かべている参加さえいた。今後も交流が個人間で続くことを祈り筆を置く。










2021年8月7日 VJYE 夏季集中プログラム6日目 ~Rehearsal Day~

 8月7日土曜日、集中期間プログラム第6回目が開催された。具体的には、各グループが8月8日に行われる「学生サミット」に向け、プレゼンテーションの練習を行った。この練習は、プレゼンテーションの発表 → フィードバック → 手直し という流れで行われた。

 前日のプログラムでは、グループDとグループBが発表したので、今日は残りのグループ(A・C・E・F)が発表をした。どのグループも、このVJYEの集中期間、さらには時間外での交流も重ねて意見を出し合い、時には口論までもすることで自分たちのプレゼンテーションを洗練させてきた。そのことが功を奏し、どのグループのプレゼンテーションも、ほとんど完成の状態まで達していた。そしてさらに、代表者全員で意見を出し合い、このフィードバックを、プレゼンテーションを行ったグループに伝え、より良いものへと改善していった。そして、翌日の発表に向けて、さらに練習を積み重ねた。

 この日のVJYEで、8月8日に行うプレゼンテーションをようやく完成させることができた。そしてVJYE2021の最終日が目前となった。どの代表者も、このVJYEで行ってきた活動に誇りを持ち、「学生サミット」を大成功へと導いてくれるだろう。次回のブログもお楽しみに!

2021年8月6日 VJYE集中期間5日目 ~Cultural Day~

  8月6日、この日はVJYE集中期間5日目でVJYEのメンバーがそれぞれ相手の国の文化体験をする日でした。日本とベトナムの学生たちがプレゼンテーションを準備するなど協力していくには、お互いのことを知った上で円滑にコミュニケーションを図れる必要があります。そして相手のことを知るためには、相手の文化を理解することが重要となります

人の背後にある文化には目に見える表層文化から価値観などの深層文化まで様々ですが、この日の活動では、服装や食べ物、文化財などといった表層文化の交流をしました

(1)ベトナム学生主導の活動

 まずベトナムの民族の絵文字を見て何という名前の民族か当てるゲームをしました。ベトナムは、54の民族からなる多民族国家です。このゲームではその中でも4つの民族を取り扱い、それぞれの民族がどのように違うのか見分けるということをしました。このゲームをやってみて少し難しかったですが、民族によって着ているものや装飾品が違っておもしろく、ベトナムの民族のことを少し理解することが出来た気がしました

 次にベトナムと日本の食べ物を使ったビンゴゲームをしました。ベトナム料理で代表的なバインミーなどは知っていましたが、知らない料理も出てきたので新しくベトナム料理の名前を知れて良かったです。

(2)日本メンバー主導の活動

 まず日本・ベトナム学生混合のリサーチグループに分かれ、日本メンバーからベトナムメンバーに漢字の名前をプレゼントしました。日本メンバーは、ベトナムメンバーの名前の由来を聞き取った上で本人の性格も加味して漢字名を決定し、書き方や読み方、意味などを教えました。

 次に折り紙でだるまや、手裏剣、鶴の作り方を教えました。さらにだるまがどのような地域で作られているのか、だるまの目はなぜ書かれていないのかという文化の説明もしました。ベトナムメンバーには私たちの文化の一端を知ってもらえましたし、日本メンバー自国文化を改めて学ぶことができ、実り多い時間となりました

その後、ランダムにグループに分かれて、折り紙で手裏剣や鶴を作りました。折り紙をするのはとても久しぶりだったため、ベトナムメンバーに、オンラインで作り方を上手く教えることができるか不安でしたが、みんなで話しながら折り紙をでき、とても楽しかったです。


 今回の活動を通して、ベトナムメンバーによるベトナムの文化体験ではこれまで馴染みのなかったベトナムの文化について学ぶことができましたし、折り紙で手裏剣や鶴を教える時は拙い英語ではありましたが画面越しに折っているところを見せながらコミュニケーションを図ることが出来ました。




 明後日はいよいよ国際学生サミットリサーチは既に終盤に差し掛かっており、もうすぐリハーサルできそうです。残り2日間、どのような展開になるのでしょうか。

次回のブログもお楽しみに!


2021年8月5日 VJYE 夏季集中プログラム4日目 ~ZOOM Information Day~

 VJYE 夏季集中プログラム 中盤(85)

 

 202185()。セミの鳴く声の響く夏しぐれ、全7日のVJYE夏季集中プログラムの中盤である4日目の火蓋が切って落とされた。初日と比べて、ややメンバー
の顔に疲労が目立ってきただろうか。だが、全く疲労の様子を感じさせないエネルギッシュな参加者、食らいつくようについて行く参加者。皆がまるでゾンビのような、不死を思わせる参加への意欲を見せている。

 

 初日は参加者の1人がリクエストしたEd Sheeranshape of youが流れるなか、アイスブレイクの説明が始まった。アイスブレイクはマフィアゲーム。日本語でいうならば、「ワード人狼」というと伝わるだろうか。複数人のうち1人だけ異異なる単語を伝えられる。例えば「科学と化学」のように。参加者たちは誰が異なる単語を伝えられたのかを推測するゲームだ。裏切り者(マフィア)を探すというゲームだが、アイスブレイクから帰ってきた参加者たちはまるで映画『仁義なき戦い』で盃を交わした仲間同士のように、強い絆を感じさせる笑顔を交わしていた。

 

 まず前半で待ち受けていたのは「Global Compact」についてチームごとに調べて内容を発表するという課題。「Global Compact」とは企業が影響の及ぶ範囲内で「人権」「労働」「環境」「腐敗防止」の分野においていずれも世界的に採択・合意された普遍的な価値として国際社会で認められている10原則のことだ。初めて一緒のグループになったメンバーもいる中で、それぞれのグループは調べたことベースラインにして自分の独自の視点から発表を行なった。20分という限られた時間、さらには母語でもない中でこれだけのアウトプットを叩き出す驚異的な学生たちだと戦慄して聞いていた。



 


 


2021年8月4日 VJYE夏季集中プログラム3日目 ~Ted-talk Day~

 8月4日水曜日、VJYE集中期間第4回が行われました。この日は最終日に行われるプレゼンテーションに向けた準備と、環境問題についての動画を鑑賞した上での議論が中心となりました。

 最終日に行うプレゼンテーションの準備は、グループごとに分かれて行いました。グループメンバーが興味を持つSDGsゴール、また世界各国におけるそのゴールに対する状況や政策に基づき、VJEPプログラムのStep7~Step10を行いました。

Step7 :自分たちが考えたプロジェクトの長所と短所を考える

Step8:5W&3Hに基づき、自分たちが考えたプロジェクトを考える

・Step9:プロジェクトを確認する

Step10:スライドを作成する

普段英語で話し合う機会があまりないため、日本メンバーははじめのうちはお互いの意思疎通に苦労しましたが、時間が限られている中で、プログラム時間外でも話し合いを重ね、最終的にファイナルプレゼンテーションの資料を作り切ることができました。



 次に地球の環境問題に関するTED-Talkの動画を見て、その感想を共有し合いました。この動画では、現在の地球の状況、そしてその原因や解決策などが約10分間英語で語られていました。動画を視聴した後の意見交換の際、私のグループでは、「何か新しいことに行動をする際、何事も地球の環境について考えながら行うことが、よりよい持続可能な社会を作っていく。」という意見が出ました。普段このような意見交換を積極的にする機会が少ないので、とても有意義な時間を過ごせました。


 今回のVJYEで、ファイナルプレゼンテーションについて、また現在の地球の環境問題について深く学ぶことができ、とても有意義な時間を過ごせました!

次回のブログもお楽しみに!


2021年8月3日 VJYE夏季集中プログラム2日目 ~Comprehensive SDGs Day~

  8月3日、この日はVJYE集中期間2日目で、各グループで最終日のサミットでのプレゼンテーションに向けて準備をしました。

 このプレゼンテーションでは、グルーブごとでSDGsの17個のゴールの中から1つのゴールを選び、そのゴールに関連した問題を解決するため、現実的な案を考え、発表します。またグループは、6人前後で日本メンバーとベトナムメンバーの混合で編成されています。そのため、私たちはベトナムメンバーと協力してグループでたくさん話し合ったり、意見を出し合ったりしてSDGsの課題に向き合、解決策を考えなければなりませんでした。


 この日は主に、日本とベトナムの両国の選んだゴールの現状やそに対して両国で行っている施策を調べ、そこからその問題を解決するための小さなプロジェクトを考えました。グループで話し合う時間は多く取られていましたが、問題を解決するプロジェクト考案するがとても難しく、どのチームも苦戦しました。


 プレゼンの準備段階で各グループの進捗状況を定期的に全体で共有しました。取り扱う問題に対して細かところまでよく調べていたり、解決策を深く考えていたりと他のグループの状況を見て、さらに頑張らねばと気合が入りました。


 日本人メンバーとベトナム人メンバーに分かれて、活動を振り返った心境を共有する時間も定期的に取られました。英語でのコミュニケーションに苦戦しながらもベトナム人メンバーと協力して準備を進められているグループもあれば、コミュニケケーションの誤解に悩まされているグループもありました。国際交流場面では、楽しさや嬉しさと同時に、悔しさや葛藤も経験するということを理解できました。


 各グループのメンバーが様々な思いを抱えながらも、私たちは最終日のサミットでのプレゼンに向けて準備をしなくては行けません。各グループはどのようなプレゼンテーションを準備していくのか、楽しみでなりません。

次回のブログもお楽しみに!




2021年8月2日 VJYE 夏季集中プログラム 初日開幕 ~Introduction SDGs Day~

  202182()。日本では真夏日真っ盛りの昼下がり、VJYE夏季集中プログラムの初日が幕を開けた。VJYE夏季集中プログラムとは、日本とベトナムの国際交流プログラムだ。2013年に「日本-ベトナム学生文化交流プログラム2013 ベトナム」を開催して以来、ほぼ毎年開催されてきた(https://aaee.jp/activities/2013/09/000036.html)。オンラインでのベトナム国際交流プログラムは、東京経済大学関ゼミナールにとって初の試みだ。

 

 プログラムは東京経済大学関ゼミナールと協定校のホーチミン市経済大学の学生を中心に行われるが、上記の2大学以外からも上智大学、新潟県立大学など多様なバックグラウンドを持つ人々がサポーターとして集まった。プログラムは全てオーガナイザーと呼ばれる運営学生によって主体的に構築されることも特徴だ。

 

 期待と緊張の面持ちの参加者たちが集まって始まった初日は、アイスブレイクを終えた後からワクワクした笑顔に彩られた。その後も「SDGsMDGsの違いについて20分で調べる」という課題に、調べるだけに留まらずプレゼンテーションのスライドまで作成するグループも存在するなど、前のめりな参加者たちによって活気づいた。

 

 後半では早速最終日のプレゼンテーションに向けて、SDGsの課題について対象とする国とゴールを議論した。二日目以降が楽しみになる最高の走りだしだと言えよう。






2021年7月31日 第4回VJYEプログラム「英語学習・環境問題」

 

 731日土曜日、VJYEプログラム4回目のプログラムが開催されました。主な内容は英語学習の検討と、ベトナムで環境問題に取り組むゲストスピーカー、Phạm Hương Quế
さんに、環境問題についてお話をしていただきました。

 英語学習の検討では、主に以下の2点をテーマにグループに分かれて議論し、その結果を全体で共有しました。

How to improve English skills? (どのように英語能力を向上させるか)

What is the ideal English class? (理想の英語の授業とは何か)

(1)・How to improve English skills? (どのように英語能力を向上させるか)

私のグループでは各々の英語の勉強方法について話し合いました。あるベトナムの参加者は、英語学習には自信を持つことが最も大切だと言っていました。その人は、自分のスピーキングとリスニングの能力を向上させるために、英語のカフェのようなところに通い、たくさん積極的に英語を話し、自信をつけていたそうです。また、最も面白いと思った勉強方法は、アニメやドラマなどに英語の字幕付きで観て、実践的な英語の表現や語彙を身につけるというものです。この方法だと楽しみながら気楽に学習できるといっていました。

(2)What is the ideal English class? (理想の英語の授業とは何か)

 現在の日本とベトナムの中学・高校の英語授業は、受験英語のリーディングを軸に行われているので、生徒のスピーキングやリスニング能力を伸ばすことはできません。多くの参加者は、このことを問題視していました。そのため、積極的に英語を話せる機会を増やし、受け身にならない授業を行うことが生徒の能力向上につながると、多くの参加者が言っていました。



 次に、ベトナムで環境問題に取り組むゲストスピーカー、Phạm Hương Quếさんに、深刻な環境破壊の実態と、環境を保全するための具体的な取り組みについてお話しいただきました。具体的には、森林伐採や天然資源の消費が環境を破壊し、気候変動をもたらすプロセスを詳細にご説明いただいた後、地球温暖化を抑制するために、今私たちがすぐに取り組むこのとできるエコ活動をご紹介くださいました。5-minute Showers(シャワーの時間を5分にする)Bring Own Bag(マイバッグを持ち歩く)などです。環境問題を自分事として考え、身近な努力をすることが重要であることを学べました。

 いよいよ来週は1週間のインテンシブプログラムです。次回のブログもお楽しみに!

2021年7月17日 第三回VJYEプログラム「タレントショー」

  7月17日に、第3回VJYE、ベトナム・日本(英語)交流プログラムが開催されました。

 今回の活動のメインは、「Talent show」で自分の好きなことを、動画にしたり、その場で発表したりしました。


 発表の中では、歌を歌ったり、料理を作ったり、ダンス、楽器を弾いていたりなど個性あるものばかりでした。ベトナムメンバーの中では、日本の有名な歌である「桜舞う」という歌を歌っている人やベトナムでは一般的な「ヌードルピザ」という料理を作っていたりする人もいました。一方日本メンバーの中には、アイドルやオーケストラの紹介、zoom上で歌を歌ったり、怖い話をしたりとそれぞれの個性があふれていました。周りのメンバーはそれぞれの発表をみて、チャットで「すごい!」など活発的に反応するなど、大きな反響がありました。またグループに分かれて、自分のことについて3つの文を作り、1つは嘘のことを言って、周りの人はその人の嘘の文を答えるというゲームをしました。


 その後、論理的思考力を問う問題にみんなで挑戦しました。この問題は、正直村と嘘つき村があって、ある青年が嘘つき村に行きたいと思い、村の境目にいる老人に尋ねようとしました。しかしこの老人がどちらの村人か分からないため、老人がどちらの村人の人か、嘘つき村の方向はどちらか分かる質問を1つせよというものでした。出された問の回答がなかなか思いつかなくて、グループで話し合いをするのも良い案を出すことができませんでした。


 今回の活動を通して、それぞれのメンバーの好きなことや今までやってきたことなどが分かり、周りのメンバーのことをよく知ることができたと感じました。またそれぞれの個性も出ていて、発表を見ていてとてもおもしろく楽しい時間を過ごすことが出来ました。


 これから夏休みに入り、いよいよVJYEプログラムの集中活動期間が始まります。私たちはこの期間、1日5時間ともに時間を過ごし、最終日のサミットに向けて準備を進めていきます。みんなと仲良くなれたので、お互いに協力し合いながら、このプログラムに取り組んでいきたいと思います。次のブログもお楽しみに!

2021年7月9日(金)  岩本悠氏 講演会を開催

 202179()20:00~22:00に、岩本悠氏(地域・教育魅力化プラットフォーム代表理事/島根県教育魅力特命官)をお招きし、「SDGs&多文化共生スペシャル第4回講演会シリーズ」を開催しました。

 

 岩本さんは学生時代にアジア・アフリカ20カ国の地域開発の現場を巡り、その体験記を出版。印税で学校を建設など非常に精力的にご活躍なされている方です。

 冒頭では学生たちから10分間で岩本さんの3冊の著書(『流学日記』幻冬社文庫、『こうして僕らはアフガニスタンに学校をつくった』河出書房新社、『未来を変えた島の学校』岩波書店)について紹介が行われました。

 

 講演は前半の「岩本さんの講演パート」と後半の「質疑応答パート」に分かれて行われました。まずは前半の「岩本さんの講演パート」について紹介します。

 前半のテーマは「越境」が掲げられました。組織や分野など物理的・抽象的な枠組みを超えていく切り口から人生を振り返るようにして語られました。大学とは遊ぶものだ」と思っていた大学入学時、「このままなんとなく大学生活を過ごすのか」という焦燥感から飛び出した海外留学、社会人になった後も大企業SONYを飛び出して島根県隠岐に越境した経験などが時系列に沿って語られました。

なお、関ゼミ生は皆岩本さんのご著書を読みこんだ上で講演会に臨んだため、岩本さんのご活動内容についてはある程度把握しておりました。そのことを関先生より岩本さんに事前にお伝えくださったため、当日は質疑応答の時間を一時間以上も取っていただき、大変贅沢な時間となりました。

 

 以下、Q&A形式で岩本さんと学生で行われた「対話」形式にて紹介します。

 

Q.学生の頃にしておいた方がいいことはなんですか?

A.たくさんの失敗です。悔しい、まだまだ足りないと自覚して学びへのモチベーションを高めるきっかけになります。したがって早く失敗することで早く成長することができます。

 上記に加えて社会人になると立場や責任が身にのしかかってくるようになり、失敗がしにくい環境に放り込まれざるを得ません。学生時代に相当な失敗を積み重ねていないと、社会人になってチャレンジすることもできなくなってきます。例え失敗したとしても、大怪我(大失敗)をしない転び方を学生のうちに覚えることで、社会人になってからもチャレンジできる人になってきます。

 

Q.物事に関する情熱はどこから生まれるのか?

A.僕は小中高まではクラス委員などのリーダー格というよりはむしろいじめられっ子でした。転機となったのは高校生の夏休みに1人でカナダに留学したことです。海外に「越境」したことで、クラスの人間関係などがとても小さなものに感じました。

 その後も青春18切符で旅行に行くなど、小さいチャレンジを積み重ねることで次第に積極的な姿勢を積み重ねていきました。

 内向的な人間は良さとして、考える時間が長いです。僕自身もどちらかというと、みんなとワイワイやることが苦手です。しかしだからこそ、1人で考える時間を取れます。誰でもエネルギーが尽きることがあるが、エネルギーが尽きたときに再びエネルギーを充電する方法があるといいです。例えば自分の場合は踊りを踊ることが一つのエネルギーの充電方法として存在します。(何か大きな決断をするために)腹を括る時は、日常のモヤモヤした状態では決断はできません。考えられるところまで考えきったら、あとは踊って頭のモヤモヤしたものをスッキリとした状態で決断を下しました。

 

Q.地方創生の根本的な解決策を教えてください!

 地域創生について質問です。都市部に年収が高い仕事や文化が集まっているために、地方に人が行くのは難しいと考えています。隠岐島前前の地方創生を成功させた岩本さんの、地方創生の根本的な解決策を教えてください。

A.結論からいうと分からない。しかし体験してみることはとても重要です。

 僕は東京生まれで、大学まで東京で育ちました。しかし今は島根県に住んでいます。安価な家賃で広い家だったり、夕方4時には帰宅できる環境があったりなど地方だからこそ流れる幸せな時間は実際に自分が地方に住んでみて初めて実感しました。

 実際に住んでみると、自分が住むことでロールモデルとして地方の良さを伝えていきたい。

 

Q.ブータンでも活躍しているとのことですが、今後のブータンではどのようなビジョンをお持ちですか?

A.まず日本すら幸せにできないのに、よそ様の国を幸せにできないと考えて、日本を良くしていくことにも真剣に向かい合っていこうと思っています。

 僕は自他を幸せに知ることが教育の究極の目的だと考えています。Well-Beingという最近の流行の言葉を借用するなら、より良い生活をできるような社会や人材を作り上げていきたいという妄想を考えています。

 「日本でもブータンでも幸せが達成できたならうちの国でも」と他の国でも真似をされていく未来予想図を描いています。SDGs2030年までに達成したいという目標ですが、2030年以降はWell-Being「より良い生活」がキーワードになると思っています。

 

Q.誰かのために生きたいけれど、自分のことを実際には無力だし「偽善」ではないかと思ってしまいます

A.暴力的な言い方をすると、社会の役にたつには「力」が必要です。「力」とは英語力だったり論理的に物事を考える能力だったり、はたまた権力(ポジションパワー)も含まれます。

 私は留学する前は自己満足に生きていて、そのことに自覚もありませんでした。留学をきっかけに「自他満足」に生きたいと思いつつも「力」がないためにできない不甲斐なさに苛まれていました。

 質問者の方は、社会に貢献したいという気持ちを持っている段階ですでに2つ目のステージに進んでいると思います。なので今の行動は決して「偽善」ではありません。その自信を持って「力」を蓄えてください。

 

 

文責:経営学部3年 内田充俊

 

 





2021年7月2日  第二回VJYEプログラム「日本とベトナムの教育について」

 

 72日金曜日、第2VJYE、ベトナム―日本交流プログラム、第二回の活動が開催されましたので報告します。

この日は、まず関先生と一般社団法人アジア教育交流研究機構学生スーパーバイザー(早稲田大学4年)の永島郁哉さんにSDGsについての導入プレゼンテーションをしていただきました。その後は、SDGs活動に向けた準備の一環として、参加学生がベトナムと日本の学校教育制度について、お互いに発表し合いました。

永島郁哉さんがSDGs導入プレゼンテーションで仰っていたことは以下の二つに集約されます。

    Dialog is foundation of everything. (対話がすべてのことがらの土台となっている。)

ここでいう対話とは、自分自身で何かに正面から向き合い、積極的に考えていくこと、という意味です。対話を行うことで、環境や人権などの問題を考えることができるようになり、最終的には持続可能な社会につながるということです。

    Tackling an issue does not mean contributing SDGs. ( 一つの問題に取り組むだけではSDGsに貢献したとは言えない。)

SDGsは一つの課題にだけに向かって取り組んでも、すべての課題を達成することはできません。一つの課題に取り組みながらも、ほかの課題を頭に入れておくということが重要です。

 

次に、お互いの国の学校や教育について発表をしました。この発表に向けて、各グループが自国の教育制度について入念に調べ話し合いました。

発表の中には、自国のことであっても初耳の情報もありました。例えば、読者の皆さんは、なぜ新学期が4月に始まるか知っていますか?諸説ありますが、お米の収穫時期などが影響し、明治時代の会計年度が4月になったことから、学校もそれに合わせたそうです。英語でこのようなことを伝えるのは容易ではありませんでしたが、事前にしっかりと準備をしておいたおかげで、何とかとベトナムメンバーに伝えたい情報を伝えることができました。

 

 またベトナムメンバーの発表から、日本の学校とベトナムの学校で異なる部分があることを知りました。例えば、日本では小学校6年、中学校3年、高校3年、大学4年となっていますが、ベトナムでは日本でいう小学校は5年、中学校は4年となっており、大学も多くの人は3年で卒業するそうです。また、大学生になるとmilitary semester(兵役期間)と呼ばれる、一か月にわたる軍事訓練期間があるそうです。この期間には、生徒は模造銃を使い、射撃訓練を行うそうです。関ゼミの学生達は一同驚いていました。

 

 ベトナムと日本の学校、類似点や相違点を多く発見でき、さらにベトナム学生との交流も少しずつ深まり、とても有意義な時間を過ごせました!次回のブログもお楽しみに!

2021年6月25日 SDGs&多文化共生スペシャル講演会シリーズ第3回 原琴乃氏によるご講演 開催

 6月25日(金)19:00~21:00に、原琴乃氏(外務省所属・絵本作家)を講師、生田研一氏(元 文部科学省所属)をファシリテーターとしてお招きし、「SDGs&多文化共生スペシャル第3回講演会」を開催しました。


何と前回に引き続き東京経済大学の学長・岡本英男先生が最初から最後までお付き合いくださいました。さらには、ゼミ外、学外の多くの皆様がご参加くださりました。


講師にお招きした原さんは外務省職員としてイギリスに居住して欧州外交を担い、直近では6月に開催されたG7サミットにおいて中心的な役割を果たされました。一方で9歳から絵本作家としても活動し、SDGsや教育・保健に関する研究・出版にも携わっています。


今回は当ゼミ主催「SDGs & 多文化共生」の3回目の企画であったことから、前回の山田先生のご講演からもう一歩足を踏み入れてより実務的な内容を取り扱った講演となりました。日本の企業などにSDGsを普及させた具体的手法や、企業の方々との生々しいやりとりなど、滅多にお聞きできないお話しばかりでした。また、SDGsが採択された後の政府や企業の動向について、多文化共生の観点の踏まえてイギリスの事例との比較しながら多角的にお話しいただきました。


中でも、「政府と自治体、国民や企業との間ではSDGsの認知度の差があった」というご指摘がとても印象的でした。政府関係者は認知が早く、自治体は遅かったそうです。また企業は認知の仕方そのものが異なり国民への認知はいまだ広く為されていないようです。


例えば、政府の掲げた「SDGsアクションプラン」の存在を発足当時から認知していた国民はとても少ないということです。SDGsはより多くの人が自分事として考えなければいけない社会課題であるのに対して、国民への認知度が低いことに強い危機感を抱くとともに、その重要性を感じました。


また質疑応答の時間では、ゼミ生、学内外の学生、さらには学長先生からも「企業が行うSDGsウォッシュ」についてや、「日本とイギリスでのSDGsへの取り組み方の類似点」等、積極的な質問が為されましたが、お二人は全ての質問に対して真剣にお答えくださりました。


原先生が最後に仰っていた、「一生フロントランナーで有り続ける」という姿勢がとても印象的でした。



学長先生も強く共感していましたが、ゼミ生も大学を卒業した後でも学び続ける姿勢を忘れないようにしたいと感じました。


改めて、講師の原先生、ファシリテーターの生田さん、ご参加いただいた皆さま、イベントに関わって下さった全ての方々に深く御礼申し上げます。


次回ブログもお楽しみに!



2021年6月18日 第一回VJYEプログラム「自国の服飾、地理、食、お祭りについて」

 盛大なオープニングセレモニーで幕開けして5日後の6月18日(金)、第一回のVJYE プログラムが開催されました。初回のプログラムでは、お互いが自国の服飾や地理、食、お祭りについて英語でプレゼンテーションを行いました。


 今回日本のことを紹介するにあたって、私はネットで調べながらプレゼン資料を作成したのですが、自分はまだまだ日本のことをよく知らなかったと感じました。例を示します。日本のお祭りの一つとして七夕を紹介したのですが、なぜ短冊に願い事を書いて飾るのか、調べるまで知りませんでした。(昔の日本では紙は高価で貴重なものだったため、大事なことを書く時に紙を使用していたという風習からきているそうです。)今回のプログラムは、ベトナムのことのみならず、自国文化について学べる絶好の機会になるになるのだと思います。


 また日本人メンバーのプレゼンテーション後の質疑応答で、ベトナム人メンバーから鋭い指摘がありました。そのプレゼンは「日本では年越しの12月31日に、年越しそばを食べる。」という内容でした。それに対して、ベトナムメンバーが「何で年越しはそばなの?ラーメンでもうどんではだめなのか?」という質問をしてくれました。私たち日本人メンバーは、年越し=そばということが当たり前すぎて上手く質問に答えることが出来ず、ラーメン、うどん、そばの違いもちゃんとは知らなかったのでしっかり説明することができませんでした。私たちにとっては当たり前でも、違う国の人から見ると不思議な部分があり、違った角度から物事を見ると疑問に思うことや新たな発見があると感じました。

 また食べ物のプレゼンを行ったグループでは、日本メンバーから、パクチーが苦手だからベトナムに行くのが心配という声が日本メンバーから上がりました。しかしベトナム学生から「ベトナムでもパクチ―が嫌いな人はたくさんいるから、嫌いなら食べなければいいだけのこと。」笑顔で答えが返ってきました。その国の情報については、巷で言われている情報がネットなどに頼り過ぎず、その国に暮らす人々に直接確かめることが必要であるということも学べました。


 今回のプログラムを通して、物事を違う視点から考えることによって新たな発見や疑問点が見つかること、固定概念に基づいて他国の情報を鵜呑みにしてはいけないといったことを学ぶことができました。これからも活動を通して、お互いの考えや意見を知って異文化理解を深めていけたらいいと考えました。次のVJYEのプログラムではどのようなことを行うのでしょうか?次のブログもお楽しみに!



2021年6月13日 VJYEオープニングセレモニー開会式

 2021年6月13日(日)、日本ーベトナム国際交流プログラム、Vietnam-Japan Youth Exchange (VJYE) 2021のオープニングセレモニーが実施されましたのでご報告いたします。


 VJYEは関ゼミが2013年にAAEE, 一般社団法人アジア教育交流研究機構のご協力を得て初開催して以来5回目の開催となります。


 2018年以降は、ベトナムの経済系トップ大学であるホーチミン経済大学(UEH)と共同開催しています。同大学と東京経済大学は、関ゼミの交流がきっかけとなり昨年から協定校契約を締結しました!今年のVJYEは、協定締結を祝う特別なプログラムとなります。


 17名の東京経済大学学生と、20名のホーチミン市経済大学学生が、6月から8月の2ヶ月間にも及ぶオンライン国際交流に挑戦します。「オンラインなのに感動のプログラムを!」を目標に3月から準備を重ねてようやくこの日を迎えました。


 オープニングセレモニーは19~22時にて3時間にわたって行われました。


 日本・ベトナムそれぞれの学生は準備した「オープニングムービー」を作成しました。

 日本側からは「ニュース風の東経大紹介動画」「メンバーの自己紹介」「日本の文化紹介」の三本だてで行われました。

 「ニュース風の東経大紹介動画」では、東経大のキャンパスや図書館などについてニュース風に紹介をされました。

 「メンバーの自己紹介」では、学生一人一人が趣味や学部などについて話しました。「漫画が好き」などの趣味には共感する人も多く、頷きながら視聴している人も多くいました。

 「日本の文化紹介」では日本の地下鉄の乗り方や日本風卵焼きご飯の様子などを紹介しました。

 ベトナム側の動画は「ホーチミン大学の紹介動画」「メンバーの自己紹介」の二本立てで構成されていました。

 「ホーチミン経済大学の紹介動画」では、ホーチミン大学の歴史や施設について紹介してくれました。特に、留学生が学校の制度の魅力について笑顔で語っている場面が印象に残っています。

 「メンバーの自己紹介」では、参加学生がアピールしたいことについて自由に紹介してくれました。紹介内容、動画作成諸々、非常に個性溢れていて、一人一人から多彩な魅力を感じました。中には日本のマンガ文化を愛していたり、日本語の勉強を楽しんでいたりすることをアピールしてくれた学生がいたのを見て、非常に嬉しく思いました。

 お互いの紹介が終わった後には、ベトナム人学生、日本人学生が混合したブレイクアウトルームに移動し、それぞれルーム内で最初の会話を楽しみました。少しの緊張と、大きな好奇心が入り交じっていたあの空間は、私たちにとって非常に新鮮で、「ああ、いよいよ始まった。」と実感がやっと追いついた瞬間でもありました。

 VJYEチューター達の素晴らしい閉会の挨拶で三時間のオープニングセレモニーの幕を閉じた後も私たちの興奮は収まらず、両国の参加者のグループラインでは、英語で熱いメッセージの通知が鳴りやみませんでした。次の顔合わせまで待ちきれなくなるような感動的な時間を一緒に作ることが出来、ホッと一息つくとともに、ネクストステージへとより気力を奮い立たせようと、全員が心で誓った濃密過ぎる一日となりました。


2021年6月11日「スーパー関ゼミ特別講座」

 最近の関ゼミの授業は、英語のディベートから始まりますが、この日のディベートは普段にも増して気合いを入れて取り組みました。なぜならば、この授業の二日後にはいよいよ東経大の海外協定校であるホーチミン経済大学との2カ月間国際交流プログラム、Vietnam-Japan Youth Exchange (VJYE) 2021が始まるからです。zoomのブレークアウト機能を使って2部屋に分かれ、以下の2つのテーマについて議論しました。

(1)国・数・理・社・英を必修科目にするべきか否か

(2)小学校の英語教育でALTは、挨拶程度以上の英語の文法なども教えるべきか否か

このテーマ、簡単そうに聞こえますが実際にはかなり難しい。英語で表現するのはもちろん難しいのですが、日本語で議論したとしても上手く言えるかどうかわからない、ということに気が付きました。英語力の前にまずは身の回りのことについて意見を言語化する習慣を付けなければ、と痛感しました。また、この活動の特徴は、テーマ決めから進行、評価まですべてゼミ生が行うことにあります。「学生主体」をポリシーとする関ゼミならではの活動だと思いながら取り組んでいます。


 ディベートの後は、授業の前日夜に急に決定した「スーパー関ゼミ卒業生特別企画」。授業前日午後に、関先生の元に2008年の関ゼミ所属生、宇賀田麻美さんから「関ゼミ生を応援したいので、機会あれば話しをさせてください」とメッセージが届いたそうです。関先生はしばらく考えた後にゼミ長に相談しました。すると、ゼミ長は「明日の授業でお願いしたらどうですか!」と回答し、そのまま実施が決まってしまいました。夜にラインで講演会開催を知ったゼミ生は皆ビックリ。関ゼミの授業はこのような驚きの展開が多く、かなりワクワクします。


 宇賀田さんの講演会は(1)パワーポイントを効率的に使う方法指導 (2)関先生との対談、そして(3)ゼミ生との質疑応答の3部構成でした。


 関ゼミでは発表の機会が多くあり、パワーポイントのスキルは必須です。このワークショップでは、どうしたら見栄えの良いパワーポイントをつくれるのか、また綺麗で見やすいパワーポイントとは何か?を始め、目からうろこの情報満載でした。


 関先生との対談では、当時のネパールでの海外研修を様子や関ゼミの活動内容などをお聞かせいただきました。お話しを聞いていて、今年度コロナ禍で海外研修が中止になったことが益々悔しくなりました。また、当時はゼミの中で英語学習を相当に頑張っていたことも知り、「関ゼミが10年以上かけてどのように形が変わっていったのか」興味が湧きました。


 最後の質疑応答では、動機づけの中でも最も重要な要素である「自己肯定感」についての質問が多く出され、宇賀田さんから、実例を交えたとても丁寧なご回答をいただきました。貴重なお時間をありがとうございました!


さて、いよいよ今週末にはオンライン国際交流、VJYE2021のオープニングセレモニーが開催されます。そして、本格的に活動開始!一体何が起こるのか。関ゼミ生は生き残れるのか・・・。次回をお楽しみに。





2021年6月4日 いよいよ始まる国際交流に向け、関昭典先生からの激励の言葉

 2021年6月4日の関ゼミナールでは、ベトナムと日本の国際交流の成功のキセキについて我が関ゼミナール担当の関昭典教授からお話しをいただきました!

 


「本当に何事もやってみなきゃわからないんですよ、皆さん。」

時はさかのぼること8年前の2013年、2011年からから約2年間地道に準備を重ねた末に、ようやくベトナム-日本間の国際交流プログラムの成功に導いた関先生は、zoomの画面越しから前のめりになって、ゼミ生一同に訴えかけました。


 2009年頃からベトナムを始め東南アジア格好で教育調査に取り組んでいた関先生は現地の学生達の素晴らしさに感銘を受けていました。ベトナムでも何とか国際交流のプロジェクトを行いたいと思っていましたが、何と、

「当時、ベトナムには知り合いが一人もいなかったのです。」

現在、ベトナムで教育アドバイザーも務めテレビ出演までされている関先生が10年前にネットワークゼロだったとは。

そのためSNSを駆使して、ようやく1人のベトナム人の女子学生が協力を申し出てくれたそうです。

「すべては、一人のベトナム大学二年生とのやり取りから始まったのですよ。小さな小さな灯でした。」

関先生は、当時滞在していたタイやネパールから何度もベトナムに足を運び、その学生と共に高校や大学を周りました。しかし、中々受け入れてもらえずとても苦労したそうです。ベトナムは社会主義国家であるため、何かを始めるには多くの書類や国の許可が必要であり、無名の外国人と現地学生のことを中々信用してくれませんでした。そこでその学生は仲のいい友達や先輩の社会人など多くの人々に助けを乞うてくれたそうです。そこで助けてくださった人々のおかげで、無事、政府公認の国際交流プロジェクトを開催することができました。関先生にとってそのベトナム人女子学生は様々な面でサポートしてくれた「恩人」だそうです。現在も関先生の協力者として助けてくださっているとのこと。社会人になった後にはわざわざ来日して東経大の研究室にお越しくださったこともあります。


 私自身、他の方の成功体験を人生の中で数回聞いた覚えがありますが、今回の先生のお話しはこれまで以上に自分事として捉えることができ、胸に響きました。それは関先生が当ゼミナールの担当者だからでもなく、国際交流について学習しているからでもありません。その言葉の背景にある血の滲むような努力や、成功に至るまでのトライアンドエラーの継続を知り、一体その言葉にどんな想いが込められていたのか理解したからだと考えました。



 私達は、今現在も自分が心から学びたいと思えることについて毎日必死に取り組んでいます。しかしこんな私達の中でも、「こんなに大きな課題を自分(たち)が本当に解決できるのだろうか。」という不安がぬぐい切れず、葛藤する場面が時折見られます。

「教授だから、大人だから成し遂げられたのではなく、ひたすらにやり続けたから成功できたのだ、みんなにもそれができるはず。」

そんな関先生のエールを聞いて、さらに成長するための鍵を得たゼミ生達が、今後どのように変化していくかが非常に楽しみです♪


このベトナム-日本国際交流プログラムのストーリー詳細については、関先生が代表理事を務める法人のブログで記されていますため、是非こちらをご覧ください。

AAEEの国際交流プログラムがベトナムで定着するまでの道のり Vol.2|AAEEの活動記録 ~多文化共生時代に生きる私たちが身につけるべきこと~|note




 来週の関ゼミでは、とうとう6月13日から始まるVJYE(Vietnam Japan Youth Exchange )のオープニングセレモニーの事前準備最終確認があります!今年度、関ゼミが始動してから今まで準備してきたこのプロジェクトにかける思いは一言では言い表せません!このプログラムに関わってくださった全ての方にとって有意義な時間にするため、関ゼミ一同、一日足りとも気を抜かずに準備に向き合っていきます!!!!


では、また来週のブログでお会いしましょう!