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7月, 2020の投稿を表示しています

海外ゼミ研修(ベトナム)報告書 吉田然太(経済学部3年)

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 加来翔人・藤村風音・グエン・ホアン・ロンによる先行研究「国籍が異なる未知の若者同士が親密になる条件についての研究」では、異なる文化的背景をもつ若者がいかにして親密さを獲得していくかが論じられている。研究では、留学生と日本学生との交流において文化的・言語的な壁が存在し、それが深い関係構築の妨げとなることが指摘されていた。そのうえで、短期間で親密さを高める条件として「協力」「行動の共有」「共食」という三点が提示されている。さらに、共通の目標を持ち、その達成に向けて共に取り組むことが、異文化間の距離を急速に縮める効果をもつことも示されていた。本報告では、この先行研究の知見を踏まえながら、2025年9月3日から15日にかけて実施されたベトナム研修における経験を整理し、期間中記録していたメモを参考に実際にどのように関係性が形成されていったのかを振り返る。  研修の初日には、トーダモット大学にて現地学生との顔合わせが行われた。当初は形式的な開会式が予定されていたが、実際にはセレモニー色は薄く、自己紹介を行った後、バインミーやフォーを共に食べるアイスブレイクの時間が設けられた。研究で示された「共食」が親密化の契機になるという指摘の通り、この場面では、食事をともにすることで自然に会話が生まれ、互いの緊張が和らいでいった。料理を囲みながら話題を共有することで、初対面同士でも関係の端緒が開かれていくことを実感した。  その後の文化体験では、バンブーダンスやプレートへの絵付けが行われた。こうした活動は単なる娯楽的要素にとどまらず、慣れない作業において自然に協力や助け合いが生じる点に意義があった。特にバンブーダンスでは、失敗して笑い合うことが一種の連帯感を生み出し、絵付けの場面でも互いにアイデアを出し合うことで共同性が育まれた。ここでは「協力」と「行動の共有」という要素が重なり合い、親密さの形成に寄与していたと考えられる。  一方で、Hung Vuong High Schoolでの交流では、思わぬ困難に直面することになった。情報の伝達不足や誤解により、当初計画されていた活動を十分に実施できず、現地学生や日本学生の一部は強い落胆を覚えた。この経験は一見すると交流を妨げる要因のようにも見える。しかし、実際には同じ挫折や失敗を共有することが、結果的に学生同士の結びつきを強める契機となった...

Merosathi Online Project 2020 第1セクション〜ついに出発!!!〜

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先週の素晴らしい開会式から1週間後の7月17日に、第二回目のメロサティオンラインプロジェクトが開催されました。メンバーに課せられた初めての課題は「Daily life showcase。」ネパールと日本の日常生活や習慣などをグループ毎にパワーポイントなどにまとめて発表することでした。ついに、ネパール人メンバーと日本人メンバーの交流が本格的に始まったのです。各チーム4人〜6人の小グループに分けられたことにより、少人数のとても濃い交流の機会となりました。『ついに始まったか!』というワクワク感と、メンバー同士が初めましてから始まる不安、この何とも複雑なが混ざった気持ちは、きっと日本人メンバーもネパール人メンバーもみんな同じだったはずです。 Facebookを利用したやりとりがメインになるため、さっそくアプリを入れて慣れない操作に困惑するゼミ生、ネパール人の返信の速さと英語タイピングの早さに苦戦しつつも楽しみを見つける学生皆必死でした。 そして発表当日。どのグループも本当に個性的で楽しそう。一週間の交流で仲良くなったことが伝わってくるプレゼンテーションでした。異なる環境、衣食住スタイルの元に暮らす異国の学生同士が、1週間でここまで仲を深めることができるのか!と感動しました。また、ビデオ通話、Zoom、そしてチャットといったオンラインだからこそできる強みを最大限に活かして準備に取りかかることができたんだと、各チームの発表を通じて感じました。 発表中に動画が流れないトラブルにも、全員でフォローしあいながら無事成功に終わった第二回目のメロサティプロジェクト。次のプロジェクトに向け、メンバーは止まることなく交流をしています。さて、次回はどのような新しい色をこのメロサティオンラインプロジェクトに重ねるのか。プロジェクトは始まったばかりです。4か月続きます!これからの活動に乞うご期待! (文責: 岩田桃香)

第5章 「感電男による関ゼミ10,000字プロジェクト」

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倒れかけた関先生を再び起き上がらせるために流した10,000ボルトの電流は見事に先生を感電させ、私たちは歓喜に沸いた。 「よし、これでみんなでネパールに行けるぞ!」 とそのとき、一人のゼミ生が皆を制するように声をあげた。 「ちょっと待って!あれを見て。やばいよ!」 彼女が指さす先には、関先生の横で一緒に通電してしまい、よだれを垂らしビリビリと大きく震えながら目をギラギラ輝かせている男がいた。 「充俊(あつとし)だ・・・オウ・マイ・ゴッド」。 よりによって一番刺激を与えてはいけない人に・・・。一同思わず自身の顔を覆った。 ここで充俊に触れておこう。 充俊=「僕は1日1冊、1年間に365冊の本を読んでいます!」   この公式は、もはや関ゼミの定説である。関ゼミは「交流からの学び」をキーワードとしているため新たな出会いが多い。その度に自己紹介(日本語・英語)をするのだが、彼はその度に超強烈な自己紹介で相手をドン引きさせる。上記の彼のセリフを私たちゼミ生は少なくとも30回聞いた気がする。初見でこの言葉を聞いた時は誰しもが驚いたが、今や聞きすぎて誰も反応しなくなった。 彼を語るには”読書家”という文字だけでは足りない。膨大な読書量から蓄積された知識を脳内に宿す彼は、半端ない数の東大生を輩出する高校でディベート部に所属していた。その知識と表現力を関ゼミでも存分に発揮していた。私たちが読解困難な論文に議論が煮詰まった時、持ち前の情報力を駆使し円滑な討論へと導いてくれたこともあった。その一方でかなり極端な側面もある。あるとき授業中に議論が白熱し、 「充俊、喋りすぎ。他の人に発言の機会を与えたいから少し抑え目に」 と関先生に授業後に助言されたそうだ。しかし、彼に「少し抑え目に」などという中途半端は通用しない。先生の助言を真に受けた彼は翌週の授業では一言も発せず微動だにしなかった。まるでマダム・タッソー館の蝋人形のようになってしまったのだ。今度は一言も発しなくなってしまった。それはそれでゼミ生も困惑する。“充俊”という人物を表す物差しは0か100という極端なもので、常人の50という数値が存在しないらしい。また、彼は運動能力も長けており柔道で黒帯、他にも合気道、陸上、サッカーなどあらゆるスポーツに力を入れてきた。授業...

「Merosathi Online Project 2020」開会式開催!コロナ禍に負けるな!

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2020年7月10日(金)ついに「 Merosathi P roject  開会式 」が開催されました。厳しい選考を勝ち抜いたネパール学生17人と関ゼミ生17人が初対面しました。 例年 の関ゼミでは、 9月にネパール など南アジア・東南アジア諸国 において2週間の国際学生交流活動を実施してきました 。しかし、今年はコロナウイルスの影響により 渡航禁止という最悪の事態を 迎えました 。 にもかかわらず常に前向きな ゼミ生は、これをいい機会だと考え、新たな、これまでにないプロジェクトを考え出しました。それが、4ヶ月間かけてオンライン上で交流する「 Merosathi   P roject(メロサティプロジェクト)」です。 ゼミ生もネパール学生も自宅に閉じ込められながらも。 国際学生交流研修 と同じくらい、いやそれ以上の 密度の濃い 経験と体験ができるであろう オンライン プロジェクトを 両国の学生で 盛り上げていきます。 今回のプロジェクトのテーマは SDGsです。実は、この新プロジェクトを考える前から、 個々の学生は SDGsに関わる活動を 経験していました 。SDGs を ゲーム で 簡単に学べる仕組みを考えた た 人 も いれば、SDGsの いくつかのゴール について 議論を 重ねてきた人 もいま す 。 過去の海外研修でも常に S DGs は意識してきたそうです。 ですので 、私たちゼミ生にとってSDGsとは関わりが強いもので す。 、 今回のプロジェクトで も 、 S DGs と社会問題について日本人学生とネパール人学生が一緒に議論し、その中で お互いの 文化理解を深めていきます。 そして、ついにそのプロジェクトの第 1回目が行われたのです。 全員が zoomに入ったことの確認が取れた後、 Z oom 上で打ち上げ花火があげられました。そして動画、パワーポイントなど使える機材を駆使し、お互いに自己紹介を行いました。もはや、オンライン上とは思えないほどの 臨場感溢れるハイ クオリティーでした。 日本人学生は全員で、クラッカーを鳴らし、ダンスを披露しました。一方でネパール学生は生歌を披露しました。言葉では伝えきれないお互いの思いを感じ取ることが出来ました。 2時間の「...

第4章 「父の日サプライズ!!歌の力でフルチャージ!!」

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私たちは「自立」する時が来た。先生にはもはや「飛行機」のタラップを登るエネルギーは残っていない。置き去りにするのは大変申し訳ないが、致し方ない・・・。大学のゼミにおいて、教師を置き去りにして学生だけが飛び立つことなどあり得ないはずだが、それがまさに今目の前で起ころうとしていた。 仕方ないのだ。 ある時は、私たちがネパール学生と互いに動画を送り合い交流を深めようとしている真っただ中に、オンライン授業の過酷さ故に自己嫌悪に陥り「私を置いていってください…」とまさかの自滅発言。無礼を恐れずに言えばまるで誘蛾灯に照らされ翅のなくなった昆虫のようだった。 またある時はzoom授業の途中にゼミ生全員の視線が集まるカメラの前で頭を抱え「The 悩んでいる人」ポーズ。 落ち着きを払ったゼミ生を他所に、先生だけがまるで電気の使いすぎでブレーカーが落ちたり、漏電したりするようにてんやわんやしていた。 「置き去りにしてごめんなさい。私たちは世界に向けて飛び立ちます。先生はもう私たちのことは忘れてごゆっくり・・・。」 飛行機のドアは閉じ、離陸に向けてゆっくりと機体が動き出した。 と、そのとき、一人の学生が電光石火の如く皆に大きな声で熱く語りかけた。「こんなの、あんまりだわ。もう一回だけ最後のチャンスをあげようよ。倒れかけている先生に熱い心からの叫びと励ましの歌を送れば、再び立ち上がってくれるかもしれない。これがだめなら私も諦める。」   声の主は榎本みう。別名、関ゼミの「歌姫」(本ブログ担当者のひとりでもある。) これまでも度重なる苦境を力強い歌声で救ってきたみうに皆の視線が集まった。 「みうがそこまで言うなら・・・。」 とゼミ生の決意は固まった。 目標が決まれば関ゼミの準備は早い。関先生に10万ボルトの閃光を注ぐために、実行日は「父の日」と定めた。関先生が自分たちの父と年齢が近いとはいえ、大学教授を“お父さん”と呼ぶゼミ生は滅多にいないであろう。休日である父の日に、ゼミ生からお父さんと呼び掛けられる展開など先生は絶対に予想をしていないと考えた。 そして先生の趣味嗜好というベールを剥がすべく、ゼミ生総出でネット上にある先生の情報を全て調べ上げ、たった一週間で関先生の人生をほぼ網羅した。(達成感と共にネットの恐ろしさも感じた。) あるゼミ生が言った。「関先生は大のユーミン好きだぞ。」...