投稿

6月, 2022の投稿を表示しています

海外ゼミ研修(ベトナム)報告書 吉田然太(経済学部3年)

イメージ
 加来翔人・藤村風音・グエン・ホアン・ロンによる先行研究「国籍が異なる未知の若者同士が親密になる条件についての研究」では、異なる文化的背景をもつ若者がいかにして親密さを獲得していくかが論じられている。研究では、留学生と日本学生との交流において文化的・言語的な壁が存在し、それが深い関係構築の妨げとなることが指摘されていた。そのうえで、短期間で親密さを高める条件として「協力」「行動の共有」「共食」という三点が提示されている。さらに、共通の目標を持ち、その達成に向けて共に取り組むことが、異文化間の距離を急速に縮める効果をもつことも示されていた。本報告では、この先行研究の知見を踏まえながら、2025年9月3日から15日にかけて実施されたベトナム研修における経験を整理し、期間中記録していたメモを参考に実際にどのように関係性が形成されていったのかを振り返る。  研修の初日には、トーダモット大学にて現地学生との顔合わせが行われた。当初は形式的な開会式が予定されていたが、実際にはセレモニー色は薄く、自己紹介を行った後、バインミーやフォーを共に食べるアイスブレイクの時間が設けられた。研究で示された「共食」が親密化の契機になるという指摘の通り、この場面では、食事をともにすることで自然に会話が生まれ、互いの緊張が和らいでいった。料理を囲みながら話題を共有することで、初対面同士でも関係の端緒が開かれていくことを実感した。  その後の文化体験では、バンブーダンスやプレートへの絵付けが行われた。こうした活動は単なる娯楽的要素にとどまらず、慣れない作業において自然に協力や助け合いが生じる点に意義があった。特にバンブーダンスでは、失敗して笑い合うことが一種の連帯感を生み出し、絵付けの場面でも互いにアイデアを出し合うことで共同性が育まれた。ここでは「協力」と「行動の共有」という要素が重なり合い、親密さの形成に寄与していたと考えられる。  一方で、Hung Vuong High Schoolでの交流では、思わぬ困難に直面することになった。情報の伝達不足や誤解により、当初計画されていた活動を十分に実施できず、現地学生や日本学生の一部は強い落胆を覚えた。この経験は一見すると交流を妨げる要因のようにも見える。しかし、実際には同じ挫折や失敗を共有することが、結果的に学生同士の結びつきを強める契機となった...

2022年6月28日 関ゼミナール主催の講演会

  2022 年 6 月 28 日は“ OK バジ”こと垣見一雅(かきみ かずまさ)さんを迎えて講演会を行いました。垣見さんは御年 83 歳ですが、その歳を思わせない喋りと動きに驚きました。同日の関先生が担当している異文化コミュニケーション論の講義でも垣見さんはゲストとして登壇。その後、関ゼミにお越しくださいました。    ゼミではウェルビーイングをテーマに質問させていただきました。外部からの参加者も多数おり、ウェルビーイングという概念を始めて聞いたという参加者もいたため、冒頭で堀内からウェルビーイングに関しての説明をして講演会を始めました。     約 100 分に及ぶ講演会。垣見さん対参加者という閉鎖的な質疑応答だけでなく、参加者同士の質疑応答や意見交換があり、実のある講演会として締めくくることができたと思います。  On June 28, 2022, we welcomed Kazumasa Kakimi, a.k.a. "OK Bajaj," for a lecture. Mr. Kakimi is 83 years old, but I was amazed by his age-defying speech and movements. On the same day, Mr. Kakimi was also a guest speaker at Prof. Seki's lecture on cross-cultural communication. Afterward, she visited the Seki Seminar.  At the seminar, we asked him questions on the theme of well-being. Since there were many participants from outside the seminar and some of them had never heard of the concept of wellbeing before, Horiuchi started the lecture with an explanation about wellbeing at the beginning.  The lecture ...

2022年6月7日、14日、21日 OKバジを招いての講演会の事前学習、事前準備

 2022 年 6 月 7 日、 14 日、 21 日は“ OK バジ”こと、垣見一雅(かきみ かずまさ)さんが来月の 7 月 11 日の授業にお越ししていただけることになったので、その講演会に向けての事前学習と準備を進めています。   垣見一雅さん:大学卒業後、高校教諭として働く傍らに参加したヒマラヤ山脈登山中に雪崩がおき、付き添いの現地の方が亡くなったことがきっかけで、退職後にネパールでの支援活動を行う。   事前学習では垣見さんが携わった著書を精読し、そこから学んだことや疑問に感じ実際に垣見さんに質問したいことなどを共有し、リストアップを行いました。そこからは講演会のタイムスケジュール、進行や会場設備について準備を行い来週の講演会に備えました。   以下垣見さんが執筆し、ゼミ生が読んだ本です 「OKバジー村人に魅せられて、ネパールの山奥に住みついた一人の日本人」 「からっぽがいいーネパールの山奥を歩き続けたリュック一つのNGO,OKバジ」  We are now preparing for the lecture on June 7, 14, and 21, 2022 by Kazumasa Kakimi, a.k.a. "OK Bajaj," who will be coming to our class on July 11, 2022.  Kazumasa Kakimi: After graduating from university, Mr. Kakimi worked as a high school teacher and participated in a mountain climbing expedition in the Himalayas, during which an avalanche occurred and a local man who was accompanying him died.  In the preliminary study session, the participants carefully read books that Mr. Kakimi had been involved in, shared what they had le...

2022年5月17日、31日 ウェルビーイングに関する文献共有

  2022 年 5 月 17 日、 31 日( 24 日はお休み)は各自が担当したウェルビーイングの文献に関して発表、質疑応答を行いました。 31 日には昨年度のゼミ生を招いた中での発表となりました。   5 月 17 日に扱った文献一覧 堀内 「わたしたちのウェルビーイングをつくりあうために その思想、実践、技術」      著書: 渡邊淳司、ドミニク・チェン他   発行年:2020年 東舘 「ウェルビーイングの設計論」      著書:ラファエルA.カルヴォ、ドリアン・ピーターズ他  発行年:2017年 戸崎 「幸福の測定 ウェルビーイングを理解する」      著書:鶴見哲也、藤井秀道他  発行年:2021年   5 月 31 日に扱った文献一覧 堀内 「わたしたちのウェルビーイングをつくりあうために その思想、実践、技術」    ( 5 月 17 日に扱った文献と同じのため、一部省略) 東舘 「むかしむかしあるところにウェルビーイングがありました」      著書:石川善樹、吉田尚記  発行年:2021年 戸崎 「ポジティブ心理学の挑戦”幸福”から”持続的幸福”へ」      著書:マーティン・セリグマン  発行年:2014年   2 週にわたる発表を通して発表に対する質疑応答、話し合いは活発に行われ私達ゼミ生はウェルビーイングに対する理解は深まりましたが、同時に困惑してしまっています。というのも、全員の発表を含め約 10 の文献を読んだのにも関わらずウェルビーイングの定義がどこにも記載されていないため、この活動の本来の意図である「ウェルビーイングとは」に対する答えが導きだせないからです。   私達が精読した文献も発行年から分かるように「ウェルビーイング」という概念が日本にきてからの時間はまだ浅く、私達でウェルビーイングの定義を見出す必要があるのか、という話し合いが続いています。 On May 17 and 31, 2022 (the 24th was a day off), each student gave a presentation on their assigned literature on well-being, followed by a quest...