2010年度活動報告~ネパールでの生活~


【ネパールに行ったきっかけ】


マイダン村
きっかけは4月、関ゼミが始まってすぐに関先生と2人で学内を移動中、突然関先生から言われた一言でした。「ネパール行かない?」
当時の私は、ネパールに関する知識ゼロ。一体どこにある国なのか、どのような情勢の国なのか、全く知りませんでした。当然、今の私であれば検討する時間が必要だと感じますが、当時は怖いもの知らずでした。「経験」に対して貪欲だった私は、「はい、行きます。」とその場で即答。実は、ネパールに行こうと思った明確な理由などは無く、知らないことを経験したいという「強い好奇心」ひとつから、全てが始まりました。




【マイダン村】

私から決して離れなかった子供たち
ネパールでは驚きの連続でしたが、「電気・ガス・水が通っていない」村、”マイダン村”での生活は衝撃を受けることばかりでした。案内してもらった家は、赤い土でできており、家の中にはハエが沢山飛び回っていました。外では、犬やニワトリが自由に歩き回る素敵な光景が広がっているかと思いきや、道に何やら黄色い物体を発見。よく見ると手の平サイズのイモムシのようなものが。こうした生き物たちを普段見ることは無いので、自然界を身近に感じた出来事のひとつでした。


【ネパールと水汲み】

ボロボロの服、でも目はキラキラ
 各家庭に水道も無いので、朝は水汲みから始まります。村に1つある水汲み場に女性たちが集まっていました。しかし、それだけでは十分な水が得られないので、子供も含め若い女性たちが毎日山を1時間下って、川に水汲みに行っていました。水汲み場は「交流の場」になっているようで、女性たちが楽しそうにしているのが印象的でした。女性や子供が、生きるために重労働。世界の貧困の現場を目の当たりにしたのです。しかし、当時の私は自分のことに精一杯で、そのようなことを考えている余裕もありませんでしたし、知識も足りていませんでした。


【ネパールで学んだこと】

あの時あの場所に戻りたい
日本では、他人と自分を「比べる」ことが容易にできます。テレビ、インターネット、SNS...願わなくても他の人の情報が入ってくる環境など。自分よりも恵まれた人の情報にばかり目が行き、自分たちがどれほど恵まれているか気づけないでいるのかもしれません。私たちの「当たり前」の生活が、ネパールにはありませんでした。日本の暮らしがいかに(物質的に)恵まれているのか思い知らされましたが、それは、実際に現地に足を運んだからこそ理解できたことだと思います。それをあるネパール人の方は気づいていて、「日本人は差を”体感”することで自国を幸せだと感じる」とおっしゃったのでしょう。今一度感謝して暮らしていかなければいけないと思いました。ところで、日本人が幸せを実感するために、「差を体感する」こと以外にどんな方法があるのか。最近、私が魅力を感じるのは、「自分にとっての幸せ」が分かっている人。自分にとって本当に大切なものは何か、どんな時に幸せを感じるのか、その「軸」をしっかり持つことができれば、多量な情報に振り回されず、自分の幸せをしっかり感じて日々生きていけるのかもしれません。

【ページ作成の協力者】

ずっと、関ゼミを応援しています!
・荒井みなみ 旧姓:森下(2012年卒)
・学部:経営学部流通マーケティング学科

~現ゼミ生へのメッセージ~
この貴重すぎる時間を存分に味わい尽くしてください。私が関ゼミに所属していたのは10年ほど前のこと。その時は、今している経験が”貴重すぎるもの”だとは思っていませんでした。皆さんも卒業して働き始めた時、関ゼミでの活動は本当に素晴らしいものだったと思うはずです。


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